抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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計算を近似化することで高速化・省電力化を図るApproximate Computingというパラダイムが注目を集め,盛んに研究されている。Approximate Computingは信号処理や機械学習など,出力にある程度の誤差が許容されるアプリケーションに対して大きな効果が期待される。しかし,近似的な計算が出力に与える影響および出力における許容誤差範囲がともにアプリケーション毎に異なることや,様々なアプリケーションに対して統一的にApproximate Computingを適用する方法が確立されていないことから,Approximate Computingは生産性や可用性の低さに問題を抱えている。こうした背景から,我々は可用性の高いApproximate Computing計算基盤の実現を目指している。この計算基盤では,Approximate Computingと親和性の高い計算再利用の考え方を用いることで,様々なアプリケーションに対して統一的にApproximate Computingを適用する,本稿では,計算を近似化する際に関数の単調性を利用することで,関数の出力に求められる計算精度を保ちつつ,最適な計算近似度に調整する手法を検討する。MediaBenchのmesaに含まれるlog関数に対してシミュレーションによる評価を行った結果,通常の計算再利用を用いた場合の再利用率が8.7%であったのに対し,出力許容誤差を0.01とした場合で,再利用率は90.4%まで向上,また計算再利用に必要な記憶容量を7.3%まで削減し,提案手法の有効性を確認した。(著者抄録)