抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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木材の可視光領域における光の透過と反射の関係について調べる目的で,圧縮率の異なる木材試料を種々の圧縮条件にて圧縮し,その反射および透過強度を測定した。なお,圧縮変形を保持するために,圧縮前に低分子フェノール樹脂を含浸した。圧縮の程度によらず,短波長域では反射・透過のどちらも低い値を示した。一方で,長波長域においては,内こうが容積が60%を超える圧縮によって試料の透過率が増加したが,反射率は減少した。また,吸収により透過の程度が決定されるというベール・ランベルト式に従わなかった。さらに,透過率と反射率の関係は,負の比例関係にあった。このことから,木材内部を長波長可視光が透過するには,層内における散乱の程度が重要であると推察された。そこで,細胞の直径を30μm,細胞壁の屈折率を1.5~1.7としたモデルを仮定したところ,実験値とよく一致した。(著者抄録)