抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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放射性廃棄物の地層処分の観点から,今までに提案されてきた地質学的現象の長期予測の方法論を概説した。外挿法による予測の精度・確度を議論する際に重要なポイントとなる地殻変動の一様継続性がどの地域でいつ頃に成立したかを,過去の地形・地質情報に基づく帰納的手法と,地形学的な山地発達モデルを用いた演繹的手法により検討した。外挿法はパラメトリックな時系列解析モデルによる予測であり,過去から現在までの期間(N)に成立していた関係性(定常性)が0.1~0.2N程度の期間は,関係性の継続する確率が高いと考えられる。中期更新世以降に一定になった地殻変動の方向と速度は,将来10万年程度であれば継続する可能性(永続性)が高く,これが将来予測の限界も示すと考えられる。また,巨大海溝型地震など自然現象の取扱いも含めて,長期にわたる予測の信頼性を,安全評価にどのように反映していくかについて議論した。