抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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シロクローバーを緑肥として施用している有機水田(松山三井)と,慣行の栽培管理を行っている水田(ヒノヒカリ)において,水稲の生育・収量・品質およびCH
4とN
2O発生量の違いを検証した。調査は愛媛大学附属農場の試験水田にて2012年に実施した。慣行水田の2011年の水稲収穫後に圃場に残された稲わらの炭素量は72.1kg C ha
-1であり,有機水田に2012年春にすき込まれたシロクローバの炭素量は368kg C ha
-1であった。慣行水田には基肥と穂肥で8g N m
-2を化学肥料で施用したが,有機水田では緑肥の窒素が201g N m
-2すき込まれた。両水田において,水稲の草丈,茎数,葉色値の他,CH
4およびN
2Oフラックスを週に1回から10日に1回程度測定した。さらに,同日に0-10cm深の土壌を採取しpHや無機態窒素等の化学性を測定した。有機水田にて茎数が抑えられる傾向が見られたが,無効分げつが少なく穂数にも違いが見られず,玄米収量には有意差は無かった。しかしながら,有機水田で登熟期の高温の影響による腹白粒割合の増加や中干し後の高い土壌硝酸含量の影響によるタンパク質含量の上昇により,品質は慣行水田よりも劣っていた。CH
4フラックスは両水田共に定植後から中干しまで上昇し中干し後に低下したが,CH
4発生量は有機水田で高く,シロクローバーのすき込みによる易分解性炭素からの多量のCH
4生成が示唆された。N
2Oフラックスも両水田で中干し後の水稲生育後半に上昇する傾向が見られたが,積算N
2O発生量に有意な差は無く,緑肥の施用が必ずしもN
2O生成の増加には影響しないことが明らかとなった。(著者抄録)