抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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トラヒックの増加に伴いインターネットの総消費電力が急速に増加しており,その省電力化が急務の課題となっている。総消費電力の増加を緩和できるネットワークとして,光パスネットワークが注目されている。このネットワークは光スイッチでの波長ルーティングにより消費電力が膨大なルータによる中継処理を回避できる。一方,光パスネットワークよりも高いスループットを達成できるネットワークとして光トレイルネットワークが提案されており,消費電力に関しても同様に優れている可能性があるが,その省電力性能はいまだ明らかではない。そこで,本稿では,光トレイルネットワークの省電力性能を評価する。評価では光トレイルネットワークを対象とした省電力を指向した経路選択・波長割当問題を補助グラフ上での最短経路問題へと帰着して解く必要があるが,そのために補助グラフに対して光トレイル上の通信方式を反映するように拡張を施し,さらにはトラヒック収容に伴う消費電力の増分を適切に求められるように補助グラフ上のリンクコストを算出する。シミュレーション評価の結果,1)光トレイルネットワークが光パスネットワークよりも優れた省電力性能を達成できるのはネットワーク負荷が低く,なおかつ,通信チャネルの帯域幅の粒度が荒い状況に限定されていること,2)省電力を指向した際には光トレイルネットワークは光パスネットワークよりも高いトラヒック要求棄却率を示すことがわかった。(著者抄録)