文献

J-GLOBAL ID：201502216552320797   整理番号：15A1163703

子どもの理科学習における表象移行を促進する教授方略に関する事例的研究

An Instructional Design in Science to Improve the Representational Functions and the Abilities of Thinking and Expressing

著者 (3件)： 和田一郎 (横浜国立大学教育人間科学部) ,  長沼武志 (横浜国立大学教育人間科学部附属横浜小学校(東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科)) ,  森本信也 (横浜国立大学教育人間科学部)
資料名： 日本理科教育学会理科教育学研究  (理科教育学研究)
巻： 56  号： 2  ページ： 235-247 (J-STAGE)  発行年： 2015年 
JST資料番号： L6042A  ISSN： 1345-2614  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 近年の理科教育において, 子どもの科学的な思考・表現の活性化を志向した理科授業の開発が喫緊の課題となっている。理科学習における子どもの思考・表現は, 言葉のみならず, 表やグラフ, 図や数式など, 極めて多様な表象の要素が相互に関連し合うことによって具体化される。本研究では, こうした思考の内実である様々な形式の表象の移行を促進するための方略を策定し, 授業実践を通じて検証することによって, 子どもの科学的な思考・表現を促進させるための知見の導出を志向した。結果として, Gilbert(2008)が指摘する表象の次元に関わる要素, すなわち実体モデルなどの3次元の要素, イメージやグラフなどの2次元の要素, そして記号や数式などの1次元の要素が, 子どもに内化されて機能する様態を表象ネットワークと関連付けることによって思考の内実を捉えるモデルの構築が可能となった。また, 有意味な表象を形成する方略, すなわちイメージ化, 組織化, スキーマの活性化および精緻化の各方略を問題解決過程において, 教師が適宜, 講じることによって, 種々の形式の表象の移行が促進された。(著者抄録)

シソーラス用語： *科学教育 ,  事例研究 ,  方式 ,  *思考 ,  知覚 ,  イメージ【知覚】 ,  *教育
準シソーラス用語： *科学的思考 ,  *教授法 ,  表象 ,  *理科教育

分類 (1件)： 科学技術教育  (AA04000C)

引用文献 (8件)：

• Chandrasegaran, A.L., Treagust, D.F., & Mocerino, M. (2008). An Evaluation of a Teaching Intervention to Promote Students’ Ability to Use Multiple Levels of Representation When Describing and Explaining Chemical Reactions. <i>Research in Science Education</i>, Springer, 237-248.
• Tsui, C., & Treagust, D.F. (2013). <i>Introduction to Multiple Representations: Their Importance in Biology and Biological Education, Multiple Representations in Biological Education</i>. Springer, 3-18.
• Gilbert, J. (2008). Visualization.Theory and Practice in Science Education. Springer, 3-24.
• 国立教育政策研究所(2012)「平成24年度 全国学力・学習状況調査【小学校】報告書」. Retrieved from: http://www.nier.go.jp/12chousakekkahoukoku/01gaiyou/24_chousanokekkanitsuite.pdf
• Eggen, P., & Schellenberg, S. (2010). Human Memory and the New Science of Learning. <i>New Science of Learning</i>, Springer, 79-107.

タイトルに関連する用語 (9件)： 子ども ,  理科 ,  学習 ,  表象 ,  移行 ,  促進 ,  教授 ,  方略 ,  研究