抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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暗号機器におけるサイドチャネル攻撃(SCA)の一種である,差分電力解析(DPA),差分電磁解析(DEMA)に対する耐性評価コストは小さくなく,その削減が望まれる。評価コストが大きい原因は,平文ごとにサイドチャネル(SC)波形を最低10波形,平均化処理を行う必要があるためである。評価には多数の平文を使用するため,平均化処理回数の下限を1回でも引き下げることができれば評価コスト削減につながる。本報告では,LC共振器を用いた平均化処理回数削減技術を提案する。提案手法は,暗号FPGAのコア電源供給回路網に対してLC並列回路を付加し,その反共振を利用する手法である。暗号FPGAからSC波形測定ポートまでの伝達インピーダンスを増大し,SC波形の信号対雑音比を向上させることで平均化処理回数を削減する。DPAの一つである相関電力解析(CPA)を評価対象として,提案手法の原理検証を行った。具体的には,情報漏えいが発生する周波数帯で反共振するよう設計したLC共振器の付加前後でCPAを行い,付加前と相関係数が同程度になるまでに必要な平均化処理回数を調べた。付加前は平均化処理回数10回で相関係数が0.49であったのに対し,付加後は平均化処理回数3回でも0.53の相関が得られたことから,提案手法によるDPA/DEMAへの耐性評価コスト削減の可能性を示した。(著者抄録)