抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2016年熊本地震により,阿蘇カルデラ西部の高野尾羽根溶岩円頂丘の南西向き斜面で大規模な地すべり(高野台地すべり)が発生し,甚大な被害をもたらした。地震前の航空レーザ測量データから作成した詳細地形図上では,地すべり・斜面崩壊により降下火砕物層が削剥されてできたとみられる凹地が高野台地すべりの発生箇所周辺に多数認められた。高野台地すべりの頭部滑落崖と隣接する南向き斜面にある幅約130mの凹地で地質調査を行った結果,高野台地すべりの発生箇所では3枚の鍵層(30kaの草千里ヶ浜軽石,29kaの姶良Tn火山灰,7.3kaの鬼界アカホヤ火山灰)を含む過去約30,000年間に発達した降下火砕物層が残されていた一方で,凹地中央の降下火砕物層は厚さ4.7mしかなく,3枚の鍵層をいずれも欠くことがわかった。また,凹地中央の不整合面を覆う埋没古土壌(クロボク)からは7164-6976cal BPという暦年較正
14C年代(2σ)が得られた。以上より,高野尾羽根溶岩円頂丘では約7,200~7,000年前(71ka)頃にも地すべりが発生していたことが示唆される。その誘因として阿蘇カルデラ西部地域を襲った未詳の古地震が考えられる。(著者抄録)