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J-GLOBAL ID:202102256470871817   整理番号:21A2924443

マントル掘削でのみ解明される地球科学問題 -生命惑星海洋プレートの今を理解する-

Crucial Scientific Issues in Earth Science Revealed Only by Mantle Drilling: Understanding the Current State of the Oceanic Plates of a Life-bearing Planet
著者 (13件):
資料名:
巻: 130  号:ページ: 483-506(J-STAGE)  発行年: 2021年 
JST資料番号: G0643A  ISSN: 0022-135X  CODEN: CGZAA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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1950年代,マントル掘削プロジェクトの目的は,地球のマントルとは何かという未解決の問題を解決するために,海洋マントルのサンプルを採取することであった。しかし,21世紀に入ってからは,最上部のマントルは主にかんらん岩で構成されていることが広く知られるようになった。今,マントル掘削の課題は,地球科学の重要な未解決問題の解明にある。今日の地球は,生命とプレートテクトニクスの存在によって,他の惑星とは異なっている。マントル掘削は,海洋プレートから,上部から底部の海洋地殻と活性マントルサンプルを得る唯一の方法であることを強調されている。マントル掘削によってのみ解決できる重要な問題は,;1)海洋プレートにおける生命の限界とその支配要因,2)海洋プレートの形成過程とその変質。プレートテクトニクスには,海洋プレートの変質,特にプレート強度の低下が必要である。この2つの問題は相互に関連している。海洋プレートの長周期地震探査の結果,モホ地震反射域の多様性が明らかになった,すなわち明瞭,不明瞭,拡散,非モホ領域である。海洋プレートの断層および/または破砕,それに伴う海水流動が海洋プレートを局所的に変化させ,海洋プレートのモホの多様性や海洋プレートのレオロジー的挙動を引き起こしている可能性がある。また,断層/破砕に沿った流体の流れは海洋プレートの生物圏を拡大する。最初の掘削試料は,海洋地殻と最上部マントルの参照であり,その場所のモホの性質を定義し,また他の地域のモホの多様性の理由を制約すべきである。古い海洋プレートのマントル掘削などの深いサンプリングは,生物圏/非生物圏の境界を貫通することができ,生命の存在限界の支配要因について教えてくれる。この情報は地球外生命を見つけるのに役立つかも知れない。マントル掘削が完了すると,ボアホールだけが海底からマントルへの窓となる。海洋プレート内のプレート運動や生物活動を伴う流体の流れを監視するために,マントル孔におけるin-situマントル観測所も提案されている。マントルサイトでジオニュートリノを検出することにより,地球マントルからの放射性元素の量と分布を測定することができる。これらは,地球の熱源やマントルの進化史に関する基礎情報を提供する。(翻訳著者抄録)
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分類 (1件):
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地殻・上部マントルの構造・組成 
引用文献 (188件):
  • Aghaei, O., Nedimović, M.R., Carton, H., Carbotte, S.M., Canales, J.P. and Mutter, J.C. (2014): Crustal thickness and Moho character of the fast-spreading East Pacific Rise from 9_420N to 9_570N from poststack-migrated 3-D MCS data. Geochemistry, Geophysics, Geosystems, 15, doi:10.1002/2013GC005069.
  • Akamatsu, Y., Hatakeyama, K. and Katayama, I. (2019): Constrasting dilatant behaviours of mafic and ultramafic rocks based on triaxial deformation experiments. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 114, 79-86.
  • Alt, J.C. and Honnorez, J. (1984): Alteration of the upper oceanic crust, DSDP site 417: Mineralogy and chemistry. Contributions to Mineralogy and Petrology, 87, 149-169.
  • Alt, J.C., Laverne, C., Vanko, D.A., Tartarotti, P., Teagle, D.A.H., Bach, W., Zuleger, E., Erzinger, J., Honnorez, J., Pezard, P.A., Becker, K., Salisbury, M. and Wilkens, R.H. (1996): Hydrothermal alteration of a section of upper oceanic crust in the eastern equatorial Pacific: A synthesis of results from site 504 (DSDP LEGs 69, 70 and 83, and ODP LEGs 111, 137, 140 and 148). Proceedings of the Ocean Drilling Program, Scientific Results, 148, 417-434.
  • Arai, S. (2005): Role of dunite in genesis of primitive MORB. Proceedings of Japan Academy, 81, 14-19.
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