文献

J-GLOBAL ID：202302212309745140   整理番号：23A2295700

点欠陥集合体を含む面心立方金属の転位チャンネル内初期転位組織

Early-Stage Dislocation Structures inside the Dislocation Channels of Face-Centered-Cubic Metals with Point Defect Clusters

著者 (3件)： 徳納一成 (大同大学 工学部) ,  光原昌寿 (九州大学 大学院総合理工学研究院) ,  萩野将広 (大同大学 工学部)
資料名： 日本金属学会誌(Web)  (Journal of the Japan Institute of Metals and Materials (Web))
巻： 87  号： 3  ページ： 67-80(J-STAGE)  発行年： 2023年 
JST資料番号： G0023B  ISSN： 1880-6880  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 急冷し,引張変形させたアルミニウム単結晶の転位チャンネル内の初期転位構造を,走査型透過電子顕微鏡(STEM-BF)における明視野イメージングモードを用いて調べた。転位チャンネルの内部では,主に,一次滑り系の転位に由来するプリズマティック転位ループの配列が形成されていた。一次共面すべり系の転位は,点欠陥集合体が掃去された転位チャンネル内の一次転位の蓄積に伴う内部応力により活性化された。活性化された一次共面すべり系の転位により,それらの背後に刃状転位方向に沿って伸びる転位ループが残された。転位ループ間の相互作用は,特に,一次すべり系の転位に由来するプリズマティック転位ループの配列で発生し,”バタフライ状”転位ループを形成する。”バタフライ状”転位ループは「固着」接合を持つので,それらは転位の次の増殖と滑りに対して「障害」として作用するはずである。相互作用が進行すると,一次滑り系の転位から生じるプリズマチック転位ループの配列の周りに「もつれ組織」が形成された。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： 急冷 ,  点欠陥 ,  凝集体 ,  *アルミニウム ,  *単結晶 ,  *転位【結晶】 ,  FCC金属 ,  透過型走査電子顕微鏡 ,  電子顕微鏡観察 ,  視野 ,  滑り ,  集積 ,  内部応力 ,  活性化 ,  *引張変形 ,  転位ループ ,  相互作用 ,  変形抵抗 ,  塑性 ,  チャネル ,  *格子欠陥 ,  機械的性質 ,  性質
準シソーラス用語： バタフライ状転位ループ ,  プリズマティック転位ループ ,  一次すべり系 ,  転位チャンネル ,  *転位組織

著者キーワード (10件)： 転位チャネル ,  プリズム転位ループ ,  一次滑りシステム ,  一次コプレーナスリップシステム ,  接合反応 ,  転位チャネル ,  プリズム転位ループ ,  一次滑りシステム ,  一次コプレーナスリップシステム ,  接合反応

分類 (3件)： 金属材料  (HC03020E) ,  金属の格子欠陥  (BK12030F) ,  変態組織,加工組織  (WB01030N)

引用文献 (51件)：

• 1) I.G. Greenfield and H.G.F. Wilsdorf: J. Appl. Phys. 32 (1961) 827-839. doi:10.1063/1.1736114
• 2) U. Essmann and A. Seeger: Phys. Status. Solidi 4 (1964) 177-197. doi:10.1002/pssb.19640040120
• 3) J.V. Sharp: Philos. Mag. 16 (1967) 77-96. doi:10.1080/14786436708229258
• 4) U. Essmann and M. Rapp: Acta Metall. 21 (1973) 1305-1317. doi:10.1016/0001-6160(73)90172-7
• 5) G. Kroeger, H. Gogon and H. Neuhäuser: J. Mech. Behav. Mater. 20 (2011) 21-28. doi:10.1515/JMBM.2011.003

タイトルに関連する用語 (7件)： 点欠陥 ,  集合体 ,  面心立方金属 ,  転位 ,  チャンネル ,  初期 ,  組織