抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,メタバースやデジタルツインへの注目が高まっており,現実世界の空間を仮想空間に取り込み観光分野などに応用する試みがなされている.しかし,現実空間は膨大かつ複雑なため,仮想空間へのプロジェクションは困難な課題である.そのため,シンプルかつ汎用性の高い点群映像への期待が高まっており.現実空間を仮想空間にストリーミングすることで空間共有を実現する.しかし,点群データはサイズが大きく,ネットワークや計算資源に制限のある環境では,リアルタイムでのストリーミングが困難という問題がある.本研究では,ユーザの体感品質(QoE:Quality of Experience)を維持しつつ,低い帯域幅消費で点群のリアルタイムストリーミング・3D再構成を行う手法を提案する.提案システムでは,現実空間から人や動物のみの点群を取得し,身体部位ごとに品質制御を行うことで送信データ量を削減したのち,4G/5G通信を介して仮想空間にストリーミングするシステムを提案し,実装・評価を行った.評価実験では,提案システムが出力する点群の品質がユーザのQoEに与える影響を調査するため,提案手法および5種類の比較手法(全体的に解像度を減じる手法など)を用いて,ストリーミングされた点群を3D再構成した映像を作成し,滑らかさ・解像度・総合品質の3項目のMOS(Mean Opinion Score)で評価した.その結果,総合評価では比較対象の5手法のうち3手法に対して提案手法が有意(p<0.01)に優れていることが確認された.また,提案手法と同程度であると評価された残る2手法に対しても,滑らかさまたは解像度において有意に優れていることが確認された.(著者抄録)