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J-GLOBAL ID：202402269125267033   整理番号：24A0621365

おいしさや機能性による鶏肉の高品質化の可能性

The possibility of improving the chicken meat quality of taste and function: regulation of taste and functional components of meat by dietary amino acids

著者 (2件)： 藤村忍 (新潟大学大学院自然科学研究科) ,  島元紗希 (新潟大学大学院自然科学研究科)
資料名： 日本食生活学会誌  (Journal for the Integrated Study of Dietary Habits)
巻： 34  号： 3  ページ： 119-125(J-STAGE)  発行年： 2023年 
JST資料番号： L3330A  ISSN： 1346-9770  CODEN： NSGIFO  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 食肉の品質は消費者にとって重要な品質特性である。世界における食肉の品質は飼育技術,食事性抗酸化物質および色の面で主に改善された。しかし,飼料による食肉の味に作用する成分の改善に関する報告はほとんどない。既報で著者らは食事性粗蛋白質濃度で調製した食肉成分であり,主な味の成分である遊離グルタミン酸塩(Glu)について提案した。本研究では,Glu含有量および食肉の知覚スコアに対する飼料性アミノ酸の影響を検討した。その結果,食肉中の遊離Gluは高リジン(Lys)飼料によって有意に増加した。また,Glu調節機序の検討のため,筋肉中のメタボローム解析を実施した。高Lys飼料給餌において,Lys分解経路は筋肉中の遊離Glu濃度増加に寄与していた。また,低Lys飼料給餌も筋肉中の遊離Gluを増加させた。異なるLys飼料由来の食肉スープの官能検査からこれらの味が異なることが示された。一方,筋肉中では官能化ジペプチドカルノシンおよびアンセリンが豊富である。本研究から,短期間の飼料由来ヒスチジン含有量がブロイラー肉のイミダゾールジペプチド含有量,抗酸化容量および色に影響した。本結果から,一部の飼料由来アミノ酸はブロイラー肉中の遊離Glu濃度または機能性ペプチドの因子を制御し,食肉品質を改善することが示唆された。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *鶏肉 ,  食品特性 ,  品質 ,  成分 ,  飼料 ,  官能検査 ,  食品分析 ,  食品成分 ,  ペプチド ,  アミノ酸 ,  味 ,  機能性ペプチド ,  飼料成分 ,  食品機能性 ,  機能性成分 ,  グルタマート類 ,  良食味 ,  脂肪族アミン ,  窒素複素環化合物 ,  脂肪族カルボン酸 ,  ジペプチド ,  第一アミン
準シソーラス用語： グルタミン酸塩 ,  食品品質 ,  おいしさ

分類 (3件)： 生肉の品質と処理  (FJ12032O) ,  鶏  (FD03020F) ,  飼料一般  (FD07010W)

物質索引 (2件)： カルノシン ,  リジン

引用文献 (24件)：

• 1) 福崎英一郎監修:食品分野におけるメタボリックプロファイリング ~成分,産地,品質評価・向上~, エヌ・ティー・エス(2021)
• 2) 山野善正編:おいしさの科学事典, 朝倉書店(2013)
• 3) S Fujimura, et al.: Regulation of taste-active components of meat by dietary amino acids in chicken. Proc. Int. Cong. Meat Sci. Technol., 68, 98-101 (2022)
• 4) 藤村忍ら:食餌性アミノ酸による筋肉グルタミン酸および機能性ペプチド量の制御と肉質評価, アミノ酸研究, 13, 59-66(2020)
• 5) Sharula, et al.: The short-term feeding of low- and high-histidine diets prior to market affects the muscle carnosine and anserine contents and meat quality of broilers. Anim. Sci. J., 94, 1 (2023)

タイトルに関連する用語 (5件)： おいしさ ,  機能性 ,  鶏肉 ,  高品質化 ,  可能性