抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2004年台風第22号は,台風の中心が東京湾内を通過するという特異なコースをとったため,高潮に付随して湾内に顕著な副振動を引き起こした。本論文では,同台風が東京湾に起こした高潮と副振動の特徴を潮位観測データから示した。特に,高潮数値モデルの精度向上および今後の高潮防災のために副振動について詳細な解析を行った。観測値の解析により,当該台風は東京湾内に5.3時間周期と1.9時間周期の副振動を引き起こしていた。1.9時間周期の振動は2種類検出され,東京湾の縦振動のほか東京湾北部に局在したものの存在も示していた。それらの空間構造を明らかにするため,理論計算から東京湾の固有振動特性を求めた。その結果,東京湾口を節とする振動(周期5.5時間)と東京湾中央部に節をもつ単節の斜め振動(周期1.7時間)がほぼ対応する周期のものとして計算された。一方,東京湾北部の千葉と東京が逆位相で振動する1.9時間周期のモードについては,理論計算から当該モードの存在は示されたが,周期の一致をみなかった。(著者抄録)