抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地上望遠鏡による水星の可視分光観測は,ナトリウム,カリウム,カルシウム原子の存在を示す。水星大気の主成分のナトリウム原子は,太陽風中にはなく,水星表層の岩石から生成されたと思われる。生成過程として,太陽光による光解離,太陽風イオンによるスパッタリング(飛沫),微小隕石衝突時の気化,熱脱離等があり,各生成過程でのナトリウム大気の特徴的空間分布が理論的に解明された。地上からは地球大気揺らぎによる空間分解能の低下があり,BepiColombo水星磁気圏周回衛星(Mercury Magnetosphere Orbit,MMO)に掲載した水星ソジウムスペクトル撮像器(MSASI)のファブリー・ペロー干渉計による,水星ナトリウム大気の放射輝線(NaD2線)の分光観測を予定している。水星周回衛星からの撮像では,大気揺らぎのない鮮明な画像が得られる。又MSASIの検出部は増光器,カツプリング・レンズ,固体素子(CMOSイメージ・センサー)からなり,地上観測の10倍の空間分解能が得られる。MSASI検出部の性能評価と環境試験を行い,水星環境下で十分の性能を示すことを確認した。