文献

J-GLOBAL ID：200902210915927862   整理番号：08A0818144

衣服の保温性能評価指標としての布の熱移動特性

Heat Transfer Characteristics of Cloth for Thermal Function of Clothes

著者 (3件)： YAN Yang (椙山女学園大 生活科学) ,  冨田明美 (椙山女学園大 生活科学) ,  高橋勝六 (椙山女学園大 生活科学)
資料名： 日本家政学会誌  (Journal of Home Economics of Japan)
巻： 59  号： 8  ページ： 583-593  発行年： 2008年08月15日 
JST資料番号： F0763A  ISSN： 0913-5227  CODEN： NKGAEB  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 人体から衣服を通しての熱放出は,衣服,衣服間の空隙および外気の熱移動抵抗に左右される。ここでは,ガラス瓶の側面に布を装着し,瓶に入れた温水から外気への移動速度を温水の水温度変化から測定し,装着する布の枚数による熱移動抵抗の変化から布1枚の熱移動速度を求める方法を考え,装置特性と共に布の熱移動係数を測定した。その結果,下記のことが分かった。1)衣服の熱移動係数は繊維の熱移動と同様であり,繊維の同一容積割合は織物の布厚に対して逆比例する,2)綿或いは麻は,それらの有する大きな熱伝導率によって羊毛,絹,或いはポリエステル繊維より遙かに大きな熱移動係数を示す,3)布の熱移動係数を推測する2つのモデルとして,繊維が垂直方向に配列した構造と布面に平行に配列した構造を想定し,前者は最大の熱移動係数を与える構造で,後者は最小の熱移動係数を与えるものである。測定された熱移動係数は最大と最小の間にあり,最大の30%,最小の70%による加重平均によって熱移動係数が推測できる。

シソーラス用語： *衣服 ,  *保温性 ,  *評価基準 ,  *布 ,  熱伝達率 ,  *伝熱 ,  抵抗 ,  熱放射 ,  速度 ,  ガラス瓶 ,  温水 ,  気温 ,  厚み ,  最大値 ,  最小値 ,  平均値
準シソーラス用語： 加重平均 ,  外気温 ,  厚さ ,  *熱移動 ,  熱移動係数 ,  放熱

分類 (1件)： 繊維物理  (YM02020S)

引用文献 (14件)：

• 渡辺ミチ. 衣服衛生と着装. 1969, 41
• 楊燕. 衣服の保温性能評価指標としての人体周囲空気層における熱移動特性. 家政誌. 2008, 59, 19-28
• 中橋美智子. 新しい衣服衛生. 2005, 108
• 田村照子. 衣環境の科学. 2004, 37
• 妹尾順子. 被服材料の熱伝導特性に関する基礎的研究 (第1報) 布の有効熱伝導率の測定. 家政誌. 1985, 36, 241-250

タイトルに関連する用語 (5件)： 衣服 ,  保温性能 ,  評価指標 ,  布 ,  熱移動特性