抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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都市部近郊の各鉄道は,通勤線区の輸送力を増強するため,列車本数の増加,列車速度の高速化,列車編成の長大化等の施策を行い,鉄道利用者の利便性の向上を企てている。反面,これらは踏切遮断時間の長大化を生み,開かずの踏切として社会的問題となっている。この踏切遮断時間長大化の要因の一つに,踏切警報開始点の設置位置が,区間最高速度を用いていることにある。これに対し,筆者らは,踏切遮断時間の長大化対策として,警報開始時期の決定を列車速度に適応させた制御とすることで,踏切の遮断開始時期を改善することを目的としている。そして,従来,情報伝送や定点検知に用いられてきた誘導線で,連続的な列車位置検知方式を利用して列車の走行位置を逐次検出し,これより求まる列車速度から警報開始時期を決定する方式を提案し,シミュレーション及び模擬走行試験によりその効果を検討した。この結果,次のことを明らかにした。 1)提案方式が,走行状態に応じた警報開始時期の遅延に対し有効であることをシミュレーションにより示した。 2)試作した車上アンテナを用いた試験によって受信レベル特性を検討することにより,その実現性を確認した。 3)模擬走行実験により求めた結果より,踏切警報時間は約40秒短縮できた。 4)上下線が同時に通過するために生じる,遮断機が閉扉し続ける状態の改善が行えた。