抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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同志社大学の増田氏,他が過去からの類推としての現在における地球温暖化について考察した。過去10億年程度の地球の気候は氷河時代と無氷河時代を繰り返してきた。また氷河時代は寒冷な氷期と温暖な間氷期を10万年周期で繰り返してきており,現在は温暖な間氷期である。一般に大気中の二酸化炭素濃度は氷期で約180ppm,間氷期で約280ppm程度であった。産業革命以前の大気中の二酸化炭素濃度は約280ppmで,間氷期の値に一致するが,2006年現在では380ppmに増加した。化石の分析によれば,約1億年前の無氷河時代の二酸化炭素濃度は約800~1000ppmであったと推定され,この濃度は生物にとって好都合な環境であった。このように考えると,二酸化炭素濃度が増加しても生物にとって問題はないが,海面上昇,気候変動,気象災害,食糧危機,水資源の問題,生態系の変化など,多くの問題が発生すると考えられている。このような意味で地球温暖化は環境問題であり,人間の英知が試される時がきている。