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J-GLOBAL ID:200902212884534100   整理番号:08A0528894

マウスの卵母細胞では,自然に形成されたdsRNA由来の内在性siRNAが転写産物を調節する

Endogenous siRNAs from naturally formed dsRNAs regulate transcripts in mouse oocytes
著者 (18件):
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巻: 453  号: 7194  ページ: 539-543  発行年: 2008年05月22日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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RNA干渉(RNAi)は,二本鎖RNA(dsRNA)が塩基配列依存的に特定の転写産物を抑制する仕組みである。dsRNAはダイサー(Dicer)という酵素によって21~24ヌクレオチドの低分子干渉RNA(siRNA)へと加工され,アルゴノート(Ago)タンパク質へと取り込まれる。これまでに内在性siRNAによる遺伝子の調節が観察されたのは,RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP)をもつ生物だけである。哺乳類ではRdRP活性が見つかっておらず,内在性siRNAが生合成され,機能しているかどうかほとんどわかっていなかった。今回我々はマウスの卵母細胞を使って,自然に形成されたdsRNAから内在性siRNAが生じ,遺伝子発現を調節することを明らかにした。deep sequencing技術を用いることにより,成長中の卵母細胞で,メッセンジャーRNAやレトロトランスポゾンに対応する長さ25~27ヌクレオチドのPiwi結合RNA(piRNA)と長さ~21ヌクレオチドのsiRNAを多数同定した。piRNAはMiliに結合してレトロトランスポゾンの調節にかかわる。siRNAは,レトロトランスポゾンやdsRNA構造を形成しうる転写産物を作るゲノム領域に集中して存在した。このようなdsRNA構造は,逆方向反復配列,両方向転写部位,さまざまな遺伝子座に由来するアンチセンス転写産物から生じる。siRNAの前駆体となる転写産物の一部は偽遺伝子から作られたもので,偽遺伝子の役割の1つは,偽遺伝子の起源となった遺伝子のmRNAレベルのRNA干渉を介した調節であることが示唆される。ダイサーやAgo2を欠失すると,siRNA量が減少し,siRNAに相補的なレトロトランスポゾンやタンパク質をコードする転写産物が増加する。このようにマウスの卵母細胞では,RNA干渉経路がタンパク質をコードする転写産物とレトロトランスポゾンの両方を調節している。今回の結果により,哺乳類卵母細胞での内在性siRNAの役割が明らかになり,RdRP活性をもたない生物でも自然に生じるdsRNAから機能をもった内在性siRNAが作れることがわかった。Copyright Nature Publishing Group 2008
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遺伝子発現 

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