抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
慶応義塾大学日吉キャンパスにおける文系学生を対象にした化学実験のテーマの1つとして,キラリティに関する実験を平成17年度から実施している。主に糖の旋光度を測定するテーマであるが,原子や分子レベルのキラリティが外に表れる例として,水晶の平面像の観察も実験に組み込んでいる。水晶内部での原子配列のキラリティは非対称な結晶面をもとに区別可能である。また,水晶球については,直線偏光板と円偏光板の間に挿み,エアリースパイラルを観察してその渦巻きの方向から,右水晶化か左水晶かを判別可能である。本稿では石英の結晶構造をもとにこれらの原理を解説し,また右と左の定義にまつわる話題について紹介した。現時点においても,右水晶の定義にまだ混乱がみられるが,「右旋性を示す水晶のこと」に統一すべきである。