抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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垂直磁気記録媒体の記録層と裏打ち軟磁性層の間に挿入される中間層Ruの薄膜化を達成するために結晶性裏打ち軟磁性層を適用することを検討した。結晶性裏打ち軟磁性層としてFeCoB層を用いて,bcc-FeCoBの(110)配向度を向上させることにより,中間層Ruのc軸配向度およびCoPtCr-SiO
2記録層のc-軸配向度の向上が可能となる。そこで,FeCoB層の(110)配向度を制御するために,Ru層およびSi/NiFe膜の2つのシード層を用いたFeCoB裏打ち軟磁性層を作製し比較した。Ru膜をシード層としたRu/FeCoB膜は高異方性磁界を持ち,Si/NiFe膜をシード層としたSi/NiFe/FeCoB膜はbcc-FeCoB(110)優先配向を促進するものである。Si/NiFe膜をシード層として用いると,Ruシード層の場合よりもFeCo(110)配向を促進することが確認された。また,FeCoB層の(110)配向度を向上させたRu/FeCoB膜やSi/NiFe/FeCoB膜を結晶性裏打ち軟磁性層として利用することにより,中間層Ruの膜厚を30nmから1nmまで低減させた場合に,記録層のCoPtCr(002)ピークの積分強度が維持されることが確認された。また,中間層Ruの膜厚を5nmまで薄くしても記録層の保磁力と角型比が維持されることが確認された。(著者抄録)