抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2006年夏季の有明海では過去最大規模の貧酸素水塊が形成された。貧酸素化(DO<3mg L<sup>-1</sup>)は7月初旬に始まり,台風10号が通過した8月中旬まで継続した。もっとも発達した8月上旬には,貧酸素水塊は大牟田-竹崎島以北の有明海奥部全域に広がった。1972年以来の浅海定線調査データと比較すると,2006年夏の底層溶存酸素は大潮期としては過去最低レベルであった。これは,7月の降水量が例年に比べて多く,大規模な出水が繰り返し生じた結果,強い塩分成層が長期間維持されたことが直接の原因である。しかし,同程度の出水があり,やはり強い塩分成層が存在した1980年と比較すると,2006年の方が貧酸素化が激しかった。これは,底泥の有機物含有量の増加により有明海奥部が貧酸素化しやすい環境に変化してきたためと考えられる。(著者抄録)