抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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γ-ポリグルタミン酸の架橋体にカルシウム等のミネラルを加えた凝集剤PGα21Caを用いて水中のヒ素除去を検討した。0.1mg/LのAs(V)を含むモデル水にPGα21Caを投入し,撹拌後に凝集物を濾別し,残液のヒ素濃度を測定した。この結果,PGα21CaはAs(III)の除去能はほとんど無かったが,As(V)には優れた性能を示し,PGα21Caの添加量とともにヒ素の除去率が増加した。次に,バングラデシュで採取した地下水(ヒ素濃度0.058mg/L)を用いてPGα21Caの効果を試験した。この結果,PGα21Caの添加により試料中の懸濁物が凝集し,自然沈降と濾過により容易に分離でき,無色透明な濾過水が得られた。PGα21Caを200mg/L以上使用した場合に,WHO基準である0.01mg/L以下までヒ素濃度が減少した。また,高濃度のAs(III)を含む地熱水について,過酸化水素と硫酸鉄(II)をPGα21Caと併用して,最終的に,5mg/LのAs(III)を含むモデル水に対し,80mg/Lの薬剤PGα21Caによる処理で98%のヒ素を除去できた。