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J-GLOBAL ID：200902229348713344   整理番号：09A1030174

地球温暖化予測モデルに見られる北極振動の解析的研究

著者 (2件)： 大橋正宏 (筑波大) ,  田中博 (筑波大 計算科学研究セ)
資料名： 天気
巻： 56  号： 9  ページ： 743-753  発行年： 2009年09月30日 
JST資料番号： F0064A  ISSN： 0546-0921  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： IPCCの第4次評価報告書で実施された10種類の大気海洋結合モデルの気候予測に見られる北極振動(AO)を解析し,地球温暖化時に見られるAOの特徴や成因について調べた。どのモデルも冬季の海面更正気圧のEOF1には観測されるAOの構造が見られ,全球平均地上気温の変化をよく再現した。次に10年スケールの変動について,内部変動と外部強制応答に分離して解析を行ったところ,内部変動は共通してAOパターンが得られたが,外部強制応答はモデル間や現在気候と将来気候で大きく異なることが示された。また,外部強制応答に対するAO指数(AOI)の時系列は観測と一致せず,それに重なる内部変動のAOIの振幅が十分大きいことが確認された。これらの結果は,AOの10年スケールの長期変動が外部強制応答によるものではなく,カオス的に変動する大気の純粋な内部変動として十分に説明できることを示唆している。(著者抄録)

シソーラス用語： *地球温暖化 ,  地表気温 ,  カオス ,  変動
準シソーラス用語： *北極振動 ,  IPCC ,  全球平均 ,  内部変動 ,  外部強制応答 ,  10年規模 ,  長期変動 ,  大気海洋結合モデル

分類 (1件)： 気候学,気候変動  (DC05140T)

引用文献 (22件)：

• ALLAN, R. J. A new globally complete monthly historical gridded mean sea level pressure dataset (HadSLP2) : 1850-2004. J. Climate. 2006, 19, 5816-5842
• BROHAN, P. Uncertainty estimates in regional and global observed temperature changes : A new data set from 1850. J. Geophys. Res. 2006, 111, D12106
• DEQUE, M. The ARPEGE/IFS atmosphere model : A contribution on the French community climate modelling. Clim. Dyn. 1994, 10, 249-266
• FLATO, G. M. Warming asymmetry in climate change simulations. Geophys. Res. Lett. 2001, 28, 195-198
• GALIN, V. Ya. Atmospheric general circulation model of INM RAS with ozone dynamics. Russ. Meteor. Hydrol. 2003, 5, 13-22

タイトルに関連する用語 (5件)： 地球温暖化 ,  予測モデル ,  北極振動 ,  解析 ,  研究