抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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マイクロ波平面回路に用いられる銅張り誘電体積層基板は,構造上一軸異方性をもち,複素誘電率が平面方向(比誘電率ε
rt,誘電正接tanδ
t)と垂直方向(比誘電率ε
rn,誘電正接tanδ
n)で異なり,かつ,銅はくの比導電率も表面と界面で値が異なることが知られている。本論文では,この一軸異方性を考慮した平面回路の高精度設計を2.5次元電磁界シミュレータにより行うのに有効な等価誘電率法を提案する。このため,マイクロストリップ線路(MSL)及びコプレーナ線路(CPW)について,ε
rt,及びε
rnを考慮して実効比誘電率ε
effをまず計算し,次にε
effから等価比誘電率ε
aを計算し,比較により比誘電率の公称値の適用限界を検討する。更に,2~20の範囲内にあるε
rt,及びε
rnに適用可能なMSL設計用チャートを提供する。一方,CPWの設計には,等価比誘電率と等価基板厚さを用いる方法を提案する。実際に,AR1000基板を用いて既に設計されているMSLとCPW構造のバンドパス(帯域)フィルタ(BPF)について,本法により周波数応答を計算する。この結果は測定結果とよく一致し,本法の有効性が実証された。最後に,BPFの挿入損は,3次元電磁界シミュレータHFSSにより導体損,誘電体損,放射損に分離して評価可能であることを示す。(著者抄録)