抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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生活を彩る花のうちでもランは特別な関心を寄せられる花の一つである。ダーウィンもその魅力にとりつかれた一人であった。ランの花には昆虫に花粉を運んでもらうための,雄しべと雌しべが一体化した蕊柱,花粉塊,小嘴体,花被片など様々な工夫がなされている。ダーウィンは東南アジア,南米,アフリカなど世界から43属にも及ぶ美麗な或いは珍奇なランを栽培して観察を続けた。その中でAngraecum sesquipedaleと呼ばれるマダガスカル産のランは30cmにも達する長い距が特徴で,その距の先端に密をためている。このように長い距から密を得るガの存在を予言し,共進化の考えを展開したが,残念ながらダーウィンはこのようなガを見ることは出来なかった。ダーウィン没約20年後にスズメガの亜種としてXanthopan morganii praedictaが発見された。praedictaは「予言された」の意味である。