抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
ハイブリッド自動車などに適用が進んでいる電気二重層キャパシタなどの蓄電装置では,複数のセルを直列に接続して蓄電モジュールを構成し,さらに蓄電モジュールを直並列接続して大容量の蓄電装置を構成する。このとき,蓄電モジュール間の電圧不均一対策が必要になる。これに対し,スイッチトキヤパシタコンバータ(SCC)を用いた電圧均一化回路が提案されており,小型化・軽量化が容易という特長を有する。また,SCCに小容量のインダクタを付加することにより,ソフトスイッチングを可能にした共振形スイッチトキャパシタコンバータ(RSCC)も提案されている。本研究では,このRSCCについて理論解析と妥当性を検証することを目的とする。今回,蓄電モジュールを3直列以上に接続した場合の電圧均一化を目的として,複数ブリッジRSCCの回路構成と位相シフト制御法の適用について検討した。まず,ハーフブリッジインバータの隣接する交流端子間に直列共振回路を接続する構成が複数ブリッジRSCCの共振回路構成として適することを明らかにした。次に,ハーフブリッジインバータの位相差と負荷電流制御電流の関係を理論解析により明らかにし,位相シフト制御法を複数ブリッジRSCCへ適用する方法を提案した。さらに,4ブリッジRSCCを試作し,実験により理論解析と制御法の妥当性を確認した。提案法を用いることにより,SCCや従来のRSCCでは補償が困難だつた蓄電モジュール間の電圧偏差を,0.5%以内に抑制できることを,実験により確認した。また,10%程度の電圧不均一がある場合にRSCCを起動しても過電流を生じることがなく,良好な過渡応答が得られることを確認した。