抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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増え続ける侵入・盗難事件などの犯罪の防止,及び,個人情報保護法や内部統制などの各種法令への対応など,安全,安心な社会を実現し,かつ,グローバル社会における企業競争力維持のために,セキュリティ対策は企業にとって必要不可欠なものとなってきた。しかし,対策を実施しても,個人情報や機密情報の漏洩(ろうえい)事件が減少しないという問題から,企業に求められるセキュリティ対策はより複雑化し,高度になる傾向にある。三菱電機グループは,侵入・盗難や情報漏洩の防止などのセキュリティリスクへの対応をより強化するため,出入口の入退管理,映像監視などの物理セキュリティ,及び,ファイル暗号化やネットワークセキュリティなどの情報セキュリティといった,従来個別に提案していた各システムをトータルなセキュリティシステムとして体系化した。トータルセキュリティシステムは,個別のシステム導入・管理にとどまらず,同一管理端末上での映像監視と入退管理の統合や,事故時における複数のセキュリティシステムのログ分析による早急な原因追及など,よりレベルの高いセキュリティの実現を目的としている。これには,個別システム間でのID情報や履歴情報等を共有する仕組みが必要となるため,システム間の通信プロトコル,各情報のデータフォーマット,共通のアプリケーションインタフェースを定めたセキュリティ構築プラットフォーム“DIGUARD NET(ディガードネット)”を開発した。一方,セキュリティ対策の継続的な維持に向けて,システムのライフサイクルコストや運用管理に着目した場合,その保守や運用管理の負荷を軽減する運用サービスも求められている。例えば,全国各地に配置されたエンジニアによる故障時の駆けつけ保守や,24時間絶え間なくシステムの稼働状況を監視し,不正行為などの出現を管理者にレポートするサービスなどが,セキュリティの維持,及び,運用負荷の軽減には不可欠と考えられている。本稿では,トータルセキュリティシステムとその保守,サービスを合わせたトータルセキュリティソリューション“DIGUARD(ディガード)”の紹介とその事業戦略及びシステム構築例について述べる。(著者抄録)