文献

J-GLOBAL ID：200902248331230832   整理番号：08A0305480

カミキリムシ相を指標とした森林生態系の健全性の評価と保全

著者 (2件)： 稲田哲治 (愛媛県林業技セ) ,  前藤薫 (神戸大 農)
資料名： 森林防疫  (Forest Pests)
巻： 57  号： 2  ページ： 42-46  発行年： 2008年03月25日 
JST資料番号： Z0694A  ISSN： 0288-3740  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 愛媛県の久万高原町の針葉樹人工林と松山市のモミ・ツガ天然生二次林のカミキリムシ相を調べた。人工林のカミキリムシ相の生物多様性は低くはないが,二次林に比べると種数と個体数が少なく,クロキモンカミキリ,コバネカミキリおよびハイイロハナカミキリが減少または欠落していた。森林タイプ(人工単層林と人工複層林)の間でカミキリムシ相および種数の差は見られず,複層化だけによる自然度の保全は難しいと考えられる。しかし,カミキリムシ種組成は植物種数が多い人工林ほど二次林に近づく傾向を示した。間伐による上層木の密度管理,ササ類の繁茂抑制,倒木の管理などの問題を論じた。

シソーラス用語： *カミキリムシ科 ,  *針葉樹林 ,  モミ ,  二次林 ,  人工林 ,  *生物多様性 ,  複層林 ,  森林 ,  ツガ属 ,  愛媛県 ,  *無脊椎動物
準シソーラス用語： ファウナ ,  クロキモンカミキリ ,  コバネカミキリ ,  ハイイロハナカミキリ ,  単層林

分類 (2件)： 個体群生態学  (EE03030S) ,  森林生物学一般  (FF02010T)

引用文献 (32件)：

• Darling, D. C. and Packer, L.(1988) Effectiveness of Malaise traps in collecting Hymenoptera: the influence of trap design, mesh size, and location. Can. Ent.120: 787~796.
• 藤森隆郎 (2003) 新たな森林管理持続可能な社会に向けて. 全国林業改良普及協会, 東京.
• 稲田哲治・柚村誠二・前藤 薫 (2006) 森林施業がカミキリムシ相に与える影響. 日林誌88: 446~455.
• Ishii, H. T., Tanabe, S., and Hiura, T.(2004) Exploring the relationships among canopy structure, stand productivity, and biodiversity of temperate forest ecosystems. Forest. Sci.50: 342~355.
• 片桐一正 (1993) これからの森林保護考え方と技術開発の方向. 山林1309: 2~9.

タイトルに関連する用語 (6件)： カミキリムシ ,  指標 ,  森林 ,  生態系の健全性 ,  評価 ,  保全