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J-GLOBAL ID:200902253149283169   整理番号:08A0579698

製紙スラッジ(PS)のメタン発酵特性-PSの化学・鉱物学的特性とメタンガス発生量の関係-

The Characteristics of Methane Fermentation of Paper Sludge(PS)-The Relationship between the Chemical and Mineralogical Properties of PS and the Quantity of Methane Gas-
著者 (5件):
資料名:
巻: 62  号:ページ: 719-726  発行年: 2008年06月01日 
JST資料番号: G0115A  ISSN: 0022-815X  CODEN: KAGIAU  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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本研究では,製紙スラッジ(PS)の更なる有効利用法として,PSに含まれる無機成分以外の有機物に着目し,これを原料とするメタン発酵を試みた。多数の製紙会社の協力を得て様々な種類のPSの採取を行い,畜産系消化汚泥をメタン発酵菌群として用いて,メタン発酵原料としての適性を評価した。具体的には,PSの基礎的物性(水分,灰分量,有機物量,鉱物組成,化学組成)とメタンガス発生量との関係を詳細に検討し,メタン発酵に適したPSの条件を明らかにした。得られた結論を以下に示す。1)凝集沈殿法により発生したPSがメタン発酵原料として望ましい。2)灰分量の目安は約8.2%~30%,灰分比(灰分量/有機物量)は0.2~2であることが望ましい。3)PS中のカルサイトは,1)可溶化過程(相I)で酸性化した消化液のpHの緩衝作用,2)メタン菌に必要な微量金属であるCaの供給源としての役割を担うが,3)多すぎると相Iにおける通気嫌気性菌群のpH条件(pH=4~6.5)を実現することが困難となり,バイオガス発生までに時間を要する。このため,メタン発酵に適するPSのカルサイト量には適性範囲があり,約37%~52%の鉱物組成範囲が望ましい。4)PS中の有機物1gに相当する灰分に占めるCaとMgの合計重量は,0.1~0.5gが望ましい。5)PSを構成するセルロースは,樹脂の含浸や,化学的な処理等が施されておらず,均質で,菌の生成を阻害する不純物も少ない“良質”なセルロースが望ましい。6)PSの有効利用としては,第一段階としてメタン発酵によりエネルギーを取り出し,第二段階としてその発酵残渣を利用してPSZやCPSZなどの環境浄化材料を合成する,“多段階(カスケード)型”の有効利用が望ましい。(著者抄録)
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分類 (3件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
廃棄物処理  ,  生物燃料及び廃棄物燃料  ,  気体燃料の製造 
引用文献 (14件):
  • Industry of Fuji city (H. 19. April). http://www.city.fuji.shizuoka.jp/cityhall/syouko-b/kougyou/data/fk19/3-6.pdf. 2007, 56
  • Ministry of Economy, Trade and Industry. Law for Promotion of Effective Utilization of Resources. 2001
  • ANDO, T. NENDO KAGAKU. 2003, 42, 3, 158-166
  • ANDO, T. NENDO KAGAKU. 2003, 42, 4, 208-217
  • ANDO, T. JAPAN TAPPI J. 2003, 57, 7, 1055-1065
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