抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ヘアリーベッチは2001年11月1日に4kg/10aで播種した。翌年2002年5月17日にヘアリーベッチをすき込みあるいは不耕起マルチとして水田に導入した栽培において,水稲の生育遅延・収量低下を克服するために,中苗移植の効果を慣行栽培である稚苗移植と比較した。移植後28日(6月20日)の葉身窒素含有量はHVすき込み区の中苗移植株が3.8%,HVマルチ区の中苗移植株が3.6%と慣行栽培の3.5%以上となった。移植後56日(7月18日)の水稲の草丈は慣行栽培で58.5cm,ヘアリーベッチを導入した水田の中苗移植株でも同様であった。茎数は慣行栽培の8.0/株に対し,HVすき込み区での中苗移植株は9.7/株と増加したが,HVマルチ区の中苗移植株は6.8/株と少なかった。ヘアリーベッチを導入した水田の中苗移植株のLAIは移植後78日(8月10日)に慣行栽培と同等であった。ヘアリーベッチを導入した水田で稚苗移植株の水稲収量は,慣行栽培の62.6%から67.3%の収量であった。しかし,中苗移植株では慣行栽培の81.4%から85.6%まで増加した。以上からヘアリーベッチ導入水田に生じる稲の生育遅延と収量低減は中苗を栽培することによって改善できる可能性が示された。(著者抄録)