抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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明治大学学術フロンティア「機械材料と機械要素の信頼性データバンク構築に関する研究」では,深溝玉軸受の約80%がグリース潤滑で使用されるという実情を考慮して転がり疲れの実験をグリース潤滑で行っている。本報ではその実験で再現性良く発生した損傷の特徴について述べた。増ちょう剤が特殊リチウムコンプレックスであり,基油が鉱油であるグリースを潤滑剤として使用する転がり軸受の転がり疲れの実験で,次の特徴を有する新しい形態の損傷が再現性よく発生すること,すなわちこの損傷は,1)はく離を生じることなくくぼみ,2)くぼみの中に転動体の公転方向に複数の円弧状のクラックを生じ,3)固定輪の外輪でのみ発生し,4)損傷の発生位置が負荷帯の中で広く分布し,5)損傷部だけでなくそれ以外の軌道の表面下にも多数のクラックを生じていること。この損傷の発生原因については,転がり疲れ過程におけるグリース潤滑の潤滑不良に起因する金属接触によること。