抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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小型航空機が大型機の後方乱気流に遭遇して事故に至る事例が数多く発生している。小型ビジネス・ジェット機の普及やA380型機等の超大型機の出現により,事故発生率は今後さらに増加することも懸念されている。一方で,航空交通の需要増に対応するため,離着陸間隔をさらに短縮することが求められている。本研究では,飛行シミュレータで利用可能な後方乱気流モデルを開発し,パイロット・イン・ザ・ループのシミュレーション実験によって後方乱気流の影響を定量的に評価する技術を確立した。現行の管制間隔基準は航空機の重量のみによって定められているが,ヘリコプタは固定翼機に比べて後方乱気流の影響を受けにくいこと,気象(視程)条件によって影響が大きく変わること,などを明らかにした。また,地上に設置したドップラー・ライダ装置で観測した後方乱気流の位置・強さのデータを航空機に送信し,パイロットに情報を表示するシステムを開発した。今後は,このようなシステムを実用化し,後方乱気流に対する安全性を向上するとともに,管制間隔を最適化し,効率的な運航を実現するシステムの開発を目指す。(著者抄録)