抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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世界保健機構(WHO)の1992年の勧告に従い,厚生労働省は2003年に水道水中のPbの水質基準値を「Pb溶出量を水1L当たり0.01mg以下」へ強化した。これに対応する鉛フリー銅合金鋳物および低鉛青銅鋳物としてJIS H5120規格に2006年に規格化された合金および2009年に追加された合金の選定の経緯について説明した。これらについての検討は主に日本非鉄金属鋳物協会と日本鋳造工学会の合同委員会で行われた。青銅あるいは黄銅中のPbを他の元素で置換した合金として,Bi系青銅,Bi-Se系青銅およびCu-Zn-Si黄銅が2006年改正の規格に取り入れられ,2009年にはCu-Sn-Zn-Ni-S合金,Ni添加Bi系青銅,Ni-P添加Bi-Se系青銅および低鉛青銅(2~4%Pb)が追加して規格化された。これらの合金の組成の最適化,強度,延性,被削性などについて説明した。JIS規格化に当たっての問題点,米国と日本の規格化の方法の違いなどについて述べた。銅合金鋳物の生産量の変化などの銅合金鋳物業界の現状についても説明した。