抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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グラフに含まれる2頂点u,vのすべての組に対して最短経路を求める全点対最短経路(APSP)問題について,1)単一始点最短経路(SSSP)を繰り返し求めるSSSP反復法,2)隣接行列形式でグラフを表すフロイド・ワーシャル法を用いたGPU(Graphics Processing Unit)実装が提案されている。本論文では,2)をCUDA(Compute Unified Device Architecture)のメモリ特性に合わせて改良し,i)隣接行列Aの行列要素を事前に共有メモリに転送してブロック内の複数スレッドで共有する手法,ii)coalesced readにできない行列要素の参照回数を最小にするためにAの1行を1ブロックで処理し,各ブロックごとに行列要素の値を共有メモリで共有する手法を実装した。GeForce 8800 GTXを用いてランダムグラフのAPSPを求める実験を行い,ii)ではA[i,k]=Lの場合にi行列の更新を省略することで最も短い実行時間を得られた。一方,グラフの頂点数|V|が多くなると1)が最短となるものの,最短経路を正しく求められない頂点が|V|=1Kのとき全体の14.2%も存在することを示した。