抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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蓄熱機能のハイブリッド化の実現には中温域で駆動する蓄熱装置が必要であり,ケミカルヒートポンプが主に利用される.ケミカルヒートポンプは化学反応による蓄熱機能を有しており,単位体積あたりの蓄熱量が潜熱・顕熱蓄熱に比べ相対的に大きく,反応物として長期間蓄熱ができる点で効果が大きいと期待できるからである.しかしながら中温域のためのケミカルヒートポンプを含む蓄熱技術の事例は少なく,未だ開発の余地は大きい.ケミカルヒートポンプは利用する化学反応でその蓄熱性能が定まる.本稿では,特に気固反応系化学蓄熱に注目し,中温域むけの候補となる化学蓄熱材料について概説した.さらに新たに開発された複合水酸化物に関する実験事例を紹介し中温熱の化学蓄熱,さらに蓄熱ハイブリッドの可能性を展望した.ケミカルヒートポンプのハイブリッド化による熱駆動型の熱回収,再利用は高温プロセスの省エネルギーとして極めて有効である.実用装置実現までに課題はあるものの今後のさらなる技術の発展が望まれると述べた.