抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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杭の鉛直支持力特性は,杭の施工法に大きく依存している。例えば,地盤を掘削してコンクリートを打設する場所打ち杭では,支持力のばらつきが大きく,ある程度変位しないと十分な反力が得られない。一方,打ち込み杭のように施工により地盤を締め固める工法では,ばらつきも小さく,小さな変位から十分な反力が発揮される。杭の設計においては,このような支持力特性の違いを適切に考慮する必要がある。平成9年に限界状態設計法に移行した鉄道構造物等設計標準・同解説基礎構造物編では,このような工法別の支持力特性の違いを考慮した設計支持力算定式が示された。しかしながら対象工法が場所打ち杭と打ち込み杭等の数工法に限られており,近年開発された低騒音・低振動・低環境負荷の各種新工法へ対応できないという課題があった。また,場所打ち杭においては,設計支持力の低減などについて,いくつかの課題もある。本研究では,杭工法別の支持力特性の特徴や,杭の全支持力に対する先端支持力と周面摩擦力の負担比率に着目し,載荷試験データベースに基づき杭工法別の設計支持力の算定方法を提案した。なお,近年新しい杭工法も開発されている。これらの工法あるいは今後開発される新工法に対しても,本研究と同様の手法で検討することにより,既存工法と同等の信頼性で設計支持力を算定することが可能になる。