抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高強度鋼の遅れ破壊特性の評価試験法SSRTに代替する簡便なCSRT(Conventional Strain Rate Technique)試験法を検討した。この試験法でSSRT試験における集積水素量に相当する水素量を試験片で均等に吸蔵させる水素チャージ条件の検討,並びにさらに,切欠き形状を変えCSRT試験で得られる破断応力から切欠き先端の最大応力を求め,それと水素量との関係が材料定数となるかを検討した。AISI4135鋼,B13鋼及びB15鋼の熱間圧延鋼棒を熱処理し引張強さ,1345MPaと1519MPaに調整し供試材とした。水素チャージは調製した0.1NNaOH水溶液及び0.33%NaCl水溶液内にて定電流制御による陰極電解法で行った。CSRT試験は試験片の直径を10mmとし,切欠き半径,R=0.1~0.8mm,室温でクロスヘッド速度1mm/minで行った。破面観察はSEMによった。以下の結論を得た。1)水素量を試験片にチャージする条件を確立した。最大約6massppmまでの拡散性水素をチャージすることができた。2)CSRT試験により限界最大応カ-水素関係を求めることができる。(3)CSRT試験で得られた切欠き先端の最大応力と拡散性水素量の関係は,切欠き形状によらず単一の関係となり,遅れ破壊に対する材料定数とみなすことができる。遅れ破壊特性評価法としてのCSRT試験の有効性を明らかにした。