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J-GLOBAL ID：200902274326726286   整理番号：09A1146867

前方情報を考慮した走行ルールによるメタ安定相の発生と特徴の解析

著者 (2件)： 増渕達也 (千葉大 大学院工学研究科) ,  荒井幸代 (千葉大 大学院工学研究科)
資料名： 電子情報通信学会論文誌 D  (IEICE Transactions on Information and Systems (Japanese Edition))
巻： J92-D  号： 11  ページ： 1935-1944  発行年： 2009年11月01日 
JST資料番号： S0757C  ISSN： 1880-4535  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 高速道路の交通流には渋滞に至る過程で「本来ならば渋滞となる交通密度に至っても,交通流の流量が増加し続けるメタ安定状態」が出現する段階(メタ安定相)を経ることが知られている。メタ安定相の発生メカニズムが解明できれば,これを利用することによって自然渋滞発生の軽減も期待できる。本論文では,自然渋滞の原因が運転者前方の道路情報の不確実性に起因することに着目し,交通流のセルオートマトンモデルとして知られるNagel-Schreckenbergモデルの運転者ルールを拡張したモデルを提案する。具体的には,「先行車の前方に関する情報」として,先行車との距離,及び,先行車の前方の空き具合を運転者に与えるだけの単純な拡張によってメタ安定相が発生することをシミュレーションによって確めた。また,従来の交通流の実験で用いられていた道路長やシミュレーション時間が,メタ安定状態の発生パターンや渋滞発生過程に及ぼす影響に着目して考察する。(著者抄録)

シソーラス用語： *高速道路 ,  *交通流 ,  交通混雑 ,  *セルラオートマトン ,  計算機シミュレーション ,  エージェント ,  車間距離
準シソーラス用語： メタ安定 ,  エージェントベースシミュレーション ,  自律エージェント

分類 (2件)： 交通調査  (TB01031B) ,  人工知能  (JE08000Z)

引用文献 (11件)：

• 国土交通省: 渋滞状況--渋滞データの概要,http://www.mlit.go.jp/road/ir/data/jutai/index-d.html [Accessed2008.2.1]
• R. Barlovic, L. Santen, A. Schadschneider, and M. Schreckenberg,“Metastable states in CA models for traffic flow,” Proc.“Traffic and Granular Flow ’97”, Duisburg, Germany, Oct.1997.
• 杉山雄規, 交通流の物理, ながれ, vol.22, pp. 95-108, 2003.
• S. Wolfram, Theory and Applications of Cellular automata, World Scientific Publication, Singapore, 1986.
• N. Rajewsky, L. Santen, A. Schadschneider, and M. Schreckenberg,“The asymmetric exclusion process: Comparison of update procedures,” J. Statistical Physics, vol.92, no.1-2, pp. 151-194, 1998.

タイトルに関連する用語 (2件)： ルール ,  解析