抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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大都市圏の鉄道ネットワークにおける一路線で,人身事故などの原因により列車運行が一時中断に至ったとき,その旅客は平常時の移動とは異なる交通行動をとらざるを得ない。運転再会まで待つ場合もあるし,他路線に乗り換えるなど迂回路をとる場合もある。一方,鉄道事業者としては,運転再開時の見込み旅客数を事前に把握できれば,適切な列車本数の確保など,より良い運転整理案を構築することが可能となる。本研究は,運転中断に遭遇した旅客に対する実行動調査に基づき,経路迂回に関する経路選択モデルを構築し,運転再開時の旅客数を予測する手法を確立することを目的とした。本研究で得た知見としては,次のようなことが挙げられる。1)Web調査の集計分析結果から,8割以上の鉄道利用旅客が,「迂回する」か「運転再開を待つ」か,あくまでも鉄道を利用する者である。2)非集計ロジットモデル型による「迂回」対「待ち」の経路選択モデルを構築した。その結果,乗車時間に待ち時間を加えた全所要時間を説明変数として導入すること及び,待ち時間の逆数を用いた閾値を導入することが,それぞれ有効な改良策であることが判明した。3)特異な箇所を除けば,本モデルによる予測値はある程度の再現性を有している。