抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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MHD相互作用を用いた境界層制御ではローレンツ力の効果によって境界層制御を行うことに特徴がある。しかし,これまでの研究では特定の条件下での境界層の振舞いしか調べられていない。したがって,ローレンツ力の大きさや印加電流,さらにはマッハ数などの条件を変化させた場合に,境界層がどのように振舞うかについての知見が求められている。そこで,本研究では平板上を発達する境界層に着目し,加速向きのローレンツ力により境界層がどのように振舞うかを,二次元数値計算により検討し,境界層の振舞いに関して知見を得ることを目的とする。得られた結論を示す。 1)加速向きのローレンツ力を境界層に印加することにより,運動量厚さが大幅に削減されることが分かった。 2)排除厚さの振舞いは,ローレンツ力による仕事とジユール熱の比が関係し,境界層に加えられたジュール熱が大きな場合には,これが排除厚さの削減を妨げることを示した。 3)マッハ数を高めるにつれ,排除厚さの削減効果が弱まり,排除厚さを削減できる負荷率の上限値が下がることが分かった。また,ローレンツ力が強すぎると境界層を過度に加速し,MHD相互作用領域下流で,粘性応力による発熱のため排除厚さが増加した。 4)MHD相互作用係数と負荷率を共に1と仮定した場合について,境界層制御に要求される流れ方向の単位長さ当たりの電流値および作動流体に要求される電気伝導度を見積もる式を導き出した。