抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本文では水産業における生産性の向上と安全性の向上を目的として構築した沿岸海域の無線ネットワーク”マリンブロードバンド”について報告した。提案したマリンブロードバンドとは,小型漁船が操業を行う沿岸海域において利用可能なADSL相当の通信速度を持つ無線ネットワークであり,インターネットヘの常時接続を安価に実現することによって小型漁船における情報の利活用の推進を試みる。マリンブロードバンドの構築はIEEE802.11J規格のメッシュ型無線LANシステムを用いて実現しており,これまでに稚内沿岸においてサービスエリアの検証実験を行った。その結果,海岸線に設置した基地局から半径約14kmの範囲内でマリンブロードバンドは利用可能であることを確認した。また,2008年7月からは留萌沿岸において操業中の小型漁船を対象としたマリンブロードバンドの運用を開始しており,基地局から半径約3kmの範囲内では10Mbps以上の実効スループットが得られることを確認している。マリンブロードバンドの活用方法として,小型漁船に搭載されている各種計測機器を対象としたセンサネットワークシステムの構築があげられる。