抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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‘アーウィン’マンゴーの炭疽病防除方法として温和な条件の蒸熱処理(温熱処理,MVHT)による防除効果と果実品質に与える影響を検討した。Colletotrichum gloeosporioidesおよびC. acutaum(いずれもマンゴー炭疽病菌)は50°C・10分間の温熱処理で菌叢生育は認められなかった。C. gloeosporioidesを接種した果実に温熱処理を行うと防除価は95,接種翌日の処理でも76になり,炭疽病は効果的に抑制された。また,炭疽病菌を接種しない出荷果実を用いた試験においても炭疽病の抑制効果が認められた。温熱処理によって果皮の黄色が増加し,光沢はわずかに低下したが,常温で4日間置いた果実では無処理の果実に対して果皮の黄化と光沢の発生は抑制された。また,重量減少率は無処理果実に比較してわずかに低下し,呼吸速度も低くなった。温熱処理果実の糖および有機酸組成には無処理果実と大きな差異は見いだされなかった。温熱処理を行った果実を追熟させると,果皮の色合いと光沢が無処理果に対してやや劣るが,食味は良好であった。本研究は,農産物流通システム推進事業(課題名:マンゴーの高品質保持流通システム,研究期間:2005~2008年度)において得られた成果である。沖縄県農業研究センターの松田昇主任研究員をはじめ,多大なご協力を頂いた関係者の皆様に感謝いたします。(著者抄録)