抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
国際協力機構(JICA)は,氷河の活動により形成された湖が決壊して発生する洪水(GLOF)について,ヒマラヤ山系で調査や対策の検討を行っている。GLOFの対策を検討する際に解決すべき課題が多く,協力のあり方がむずかしい。氷河湖は標高4000m以上の高所にあり,輸送・電力等のインフラが整備されておらず,通常の調査・工事とは異なる対応が必要になる。過去の発生事例が限られていて,記録も十分ではないため基本的なメカニズムについて不明なことが多い。水抜き工事,ハザードマップの整備,早期警報・避難システムの確立など対策はいくつか考えられる。しかし,ネパールの中でさえ,GLOFの防災分野における位置づけは,毎年数百人の死者が発生する洪水や土砂災害に比べて優先度は低い。気候変動にとう適応していくのか,貧しい国々に対して日本がどのような支援を行えるのか解決すべき課題が多い。