特許
J-GLOBAL ID:200903029647099924
デンプン生合成酵素の熱安定性変異体
発明者:
,
出願人/特許権者:
代理人 (1件):
清水 初志 (外1名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平10-523846
公開番号(公開出願番号):特表2001-504698
出願日: 1997年11月18日
公開日(公表日): 2001年04月10日
要約:
【要約】本発明は、熱安定性を向上させた酵素をコードする新規な変異ポリヌクレオチド分子に関する。植物の中で発現させると、これらのポリヌクレオチドは、高温ストレス条件下で生育させた植物における収量の増加をもたらす。本発明のポリヌクレオチド分子は、トウモロコシの胚乳のADPグルコースピロホスホリラーゼ(AGP)と可溶性のデンプン合成酵素(SSS)の酵素活性をコードしている。この変異ポリヌクレオチドが含まれるように育種されたか、または、この変異ポリヌクレオチドで形質転換された植物および植物組織で、このポリヌクレオチドがコードするポリペプチドを発現する植物および植物組織も、本発明で企図されている。また、本発明は、本発明の範囲内にあると考えらるポリヌクレオチドとポリペプチドを単離するための方法に関する。待酷なストレス条件の下で栽培される植物において、収量を向上させるための方法も提供されている。
請求項(抜粋):
1.野生型AGPポリペプチドに比較して高い熱安定性を示す変異AGPポリペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはその断片もしくは変異体。 2.それによってコードされる変異ポリペプチドが、植物のAGPポリペプチドである、請求項1記載のポリヌクレオチド。 3.それによってコードされる変異ポリペプチドが、該ポリペプチドの大サブユニットにおけるアミノ酸変異を含む、請求項1記載のポリヌクレオチド。 4.それによってコードされる変異ポリペプチドが、小サブユニットにおけるアミノ酸変異を含む、請求項1記載のポリヌクレオチド。 5.それによってコードされる変異ポリペプチドが、該ポリペプチドのアミノ酸配列の333位のヒスチジン残基を、該ポリペプチドに熱安定性を付与するアミノ酸で置換するアミノ酸変異を含む、請求項3記載のポリヌクレオチド。 6.333位の残基に位置するヒスチジンに代わるアミノ酸がチロシンである、請求項5記載のポリヌクレオチド。 7.それによってコードされる変異ポリペプチドが、該ポリペプチドのアミノ酸配列の177位のアラニン残基を、該ポリペプチドに熱安定性を付与するアミノ酸で置換するアミノ酸変異を含む、請求項3記載のポリヌクレオチド。 8.177位の残基に位置するアラニンに代わるアミノ酸がプロリンである、請求項7記載のポリヌクレオチド。 9.それによってコードされる変異ポリペプチドが、該ポリペプチドのアミノ酸配列の400位のアスパラギン酸残基を、該ポリペプチドに熱安定性を付与するアミノ酸で置換するアミノ酸変異を含む、請求項3記載のポリヌクレオチド。 10.400位の残基に位置するアスパラギン酸に代わるアミノ酸がヒスチジンである、請求項9記載のポリヌクレオチド。 11.それによってコードされる変異ポリペプチドが、該ポリペプチドのアミノ酸配列の454位のバリン残基を、該ポリペプチドに熱安定性を付与するアミノ酸で置換するアミノ酸変異を含む、請求項3記載のポリヌクレオチド。 12.454位の残基に位置するバリンに代わるアミノ酸がイソロイシンである、請求項11記載のポリヌクレオチド。 13.それによってコードされる変異ポリペプチドが、該ポリペプチドのアミノ酸配列の104位のアルギニン残基を、該ポリペプチドに熱安定性を付与するアミノ酸で置換するアミノ酸変異を含む、請求項3記載のポリヌクレオチド。 14.104位の残基に位置するアルギニンに代わるアミノ酸がスレオニンである、請求項13記載のポリヌクレオチド。 15.それによってコードされる変異ポリペプチドが、該ポリペプチドのアミノ酸配列の460位のスレオニン残基を、該ポリペプチドに熱安定性を付与するアミノ酸で置換するアミノ酸変異を含む、請求項3記載のポリヌクレオチド。 16.460位の残基に位置するスレオニンに代わるアミノ酸がイソロイシンである、請求項15記載のポリヌクレオチド。 17.それによってコードされる変異ポリペプチドが、該ポリペプチドのアミノ酸配列の216位のアルギニン残基を、該ポリペプチドに熱安定性を付与するアミノ酸で置換するアミノ酸変異を含む、請求項3記載のポリヌクレオチド。 18.216位の残基に位置するアルギニンに代わるアミノ酸がプロリンである、請求項17記載のポリヌクレオチド。 19.植物の熱耐性を高めるための方法において、請求項1記載のポリヌクレオチドを該植物のゲノム中に組込む段階、および該ポリヌクレオチド分子にコードされるタンパク質を発現させる段階を含む方法。 20.植物がトウモロコシ(Zea mays)である、請求項19記載の方法。 21.請求項1記載のポリヌクレオチド分子を発現する植物。 22.トウモロコシ(Zea mays)である、請求項21記載の植物。 23.請求項1記載のポリヌクレオチド分子を組織のゲノム中に含む植物組織。 24.植物の種子がトウモロコシ(Zea mays)によって産生される、請求項23記載の植物組織。 25.種子である、請求項23記載の植物組織。 26.請求項1のポリヌクレオチドによってコードされる変異AGPポリペプチド。 27.請求項1記載のポリヌクレオチドであって、それによってコードされる変異ポリペプチドが、該ポリヌクレオチドを発現する植物に種子重量の増加をもたらすアミノ酸変異をさらに含むポリヌクレオチド。
IPC (4件):
C12N 15/09 ZNA
, A01H 5/00
, C12N 5/10
, C12N 9/12
FI (4件):
C12N 15/00 ZNA A
, A01H 5/00 A
, C12N 9/12
, C12N 5/00 B
引用特許:
引用文献:
審査官引用 (9件)
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J. Biol. Chem., 1991, Vol. 266, 12455-12460
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Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 199602, Vol. 93, 1509-1513
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Plant Cell, 1990, Vol. 2, 581-588
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Plant Physiol., 1995, Vol. 108, 1333-1334
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Plant Physiol., 1995, Vol. 109, 245-251
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Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 199606, Vol. 93, 5824-5829
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