特許
J-GLOBAL ID:200903038606229332

プログラマブルメタライゼーションセル構造およびその作製方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 山本 秀策
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平10-501650
公開番号(公開出願番号):特表2000-512058
出願日: 1997年05月28日
公開日(公表日): 2000年09月12日
要約:
【要約】プログラマブルメタライゼーションセル(10)(「PMC」)は、カルコゲニド金属イオンなどの高速イオン導電体と、高速イオン導電体(12)の表面に配置され、互いに所定の距離をおいて配置された複数の電極(13および14)(例えば、アノードおよびカソード)とを有する。好ましくは、高速イオン導電体は、IB族またはIIB族金属を伴うカルコゲニドを含み、アノードは銀を含み、カソードはアルミニウムまたは他の導電体を含む。電圧がアノードおよびカソードに印加されるとき、不揮発性金属デンドライトは、高速イオン導電体の表面に沿って、カソードからアノードに向かって成長する。デンドライトの成長速度は、印加電圧および時間の関数である。デンドライトの成長は、電圧を除去することによって停止され得、デンドライトは、電圧の極性をアノードおよびカソードで逆にすることによって後退し得る。デンドライトの長さが変化すると、PMCの抵抗および電気容量に影響する。PMCは、メモリデバイス、プログラマブル抵抗器/キャパシタデバイス、光学デバイス、センサ等の様々な技術に導入され得る。カソードおよびアノードの他に電極が設けられ、デンドライトの程度に依存する電気特性を感知する際のデバイスの出力またはさらなる出力として作用し得る。
請求項(抜粋):
I.プログラマブルメタライゼーションセル1.プログラマブルメタライゼーションセルであって、金属イオンが内部に配された高速イオン導電体材料で形成された本体と、該材料本体上に配置された複数の導電電極とを有し、該電極が、該電極のうちの2つの電極間に第1の電圧が印加されるように構成され、該第1の電圧が印加されている間に該2つの電極のうちの負極から該2つのうちの電極の正極に向かって金属デンドライトを成長させることによって、該セルをプログラムするプラグラマブルメタライゼーション。2.前記2つの電極が、前記第1の電圧と反対の極性を有する第2の電圧が該2つの電極に印加されるように構成され、該第2の電圧が印加されている間に前記金属デンドライトを逆成長させる、請求項1に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。3.前記2つの電極間に挿入され、金属デンドライトの成長を妨げるための電気絶縁材料を有し、それにより、一方の電極から成長する該金属デンドライトが、もう一方の電極と接触する点まで成長することができない、請求項1に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。4.前記高速イオン導電体が、金属イオン含有ガラスで形成される、請求項1に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。5.前記高速イオン導電体が、硫黄、セレンおよびテルルからなる群から選択されるカルコゲニド金属イオン材料で形成される、請求項1に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。6.前記カルコゲニド金属イ才ン材料が、IB族およびIIB族金属からなる群から選択される金属を含む、請求項5に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。7.前記カルコゲニド金属イオン材料が、銀、銅および亜鉛からなる群から選択される金属を含む、請求項5に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。8.前記高速イオン導電体が、三硫化二砒素銀からなるカルコゲニド金属イオン材料で形成される、請求項1に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。9.前記高速イオン導電体が、AgAsS2を含む、請求項1に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。10.金属イオンが内部に配された高速イオン導電体材料で形成された本体を提供する工程と、該材料本体上に配置された複数の金属電極を提供する工程とを包含するプログラマブルメタライゼーションセルを形成する方法。11.前記複数の電極のうちの2つの電極間に第1の電圧を所定時間印加し、負極および正極を確立し、該電圧の所定印加時間中に、該負極から該正極に向かって金属デンドライトを成長させるさらなる工程を含む、請求項10に記載のプログラマブルメタライゼーションセルをプログラムする方法。12.前記2つの電極に第2の電圧を所定時間印加することによって、請求項11に記載のプログラマブルメタライゼーションセルのプログラムを変更する方法。13.前記第1の電圧と同じ極性の第2の電圧を印加し、前記負極から前記正極に向かって前記金属デンドライトをさらに成長させる、請求項12に記載のプログラマブルメタライゼーションセルのプログラムを変更する方法。14.前記第1の電圧と反対の極性の第2の電圧を印加し、前記金属デンドライトの成長を逆にする、請求項12に記載のプログラマブルメタライゼーションセルのプログラムを変更する方法。15.プログラマブル電気特性を有するセルであって、 表面を有する高速イオン導電体材料と、 該表面に配置されたアノードと、 該アノードと所定の距離をおいて該表面に配置されたカソードと、 該表面に形成され、該カソードと電気的に結合されるデンドライトであって、該デンドライトは、該セルの電気特性を規定する長さを有し、該長さは、該アノードと該カソードとの間に印加される電圧によって変更可能である、デンドライトと、 を有するセル。16.前記高速イオン導電体材料が、硫黄、セレンおよびテルルからなる群から選択されるカルコゲニド材料を含む、請求項15に記載のセル。17.前記高速イオン導電体材料が、硫黄、セレンおよびテルルからなる群から選択される材料、ならびに周期表のIB族またはIIB族から選択される金属を含む、請求項15に記載のセル。18.前記高速イオン導電体が、三硫化二砒素銀を含む、請求項17に記載のセル。19.前記アノードが、銀、銅および亜鉛からなる群から選択される金属からなり、前記カソードがアルミニウムを含む、請求項17に記載のセル。20.前記アノードが、銀-アルミニウム二重層からなり、前記カソードがアルミニウムからなる、請求項19に記載のセル。21.前記アノードと前記カソードとの間の前記所定距離が、数百ミクロンから数百分の一ミクロン(hundredths of microns)の範囲である、請求項20に記載のセル。22.前記高速イオン導電体材料が、前記アノードと前記カソードとの間に配置され、該アノードおよび該カソードが、平行面を形成する、請求項17に記載のセル。23.前記セルに強度および剛性を供与するための支持基板をさらに有する、請求項15に記載のセル。24.前記電圧が前記カソードと前記アノードとの間に印加されているとき、前記デンドライトの前記長さが増加し、該電圧が逆転されるとき、該デンドライトの該長さが減少する、請求項15に記載のセル。25.前記電圧が約0.5から1.0ボルトのとき、前記デンドライトの前記長さが10-3m/sよりも大きい速度で増加または減少する、請求項24に記載のセル。26.前記電圧が除去されるとき、前記デンドライトがそのまま維持される、請求項15に記載のセル。27.前記デンドライトの前記長さに関連した電気特性を適切な時間間隔で測定するための回路をさらに有する、請求項15に記載のセル。28.前記高速イオン導電体材料、前記アノード、前記カソードおよび前記デンドライトの少なくとも一部の上方に、該デンドライトの前記長さの変更を可能にしながら前記セルを損傷から保護するための層をさらに有する、請求項15に記載のセル。29.プログラマブルセルを形成する方法であって、 表面を有する高速イオン導電体材料を提供する工程と、 該表面にアノードを形成する工程と、 該アノードと所定の距離をおいて該表面にカソードを形成する工程と、 該表面に不揮発性デンドライトを形成する工程であって、該デンドライトは、該カソードと電気的に結合され、該デンドライトは該プログラマブルセルの電気特性を規定する長さを有する、工程と、 を包含する方法。30.高速イオン導電体材料を提供する前記工程が、硫黄、セレンおよびテルルからなる群から選択されるカルコゲニド、ならびに周期表のIB族またはIIB族から選択される金属を提供することを含む、請求項29に記載の方法。31.高速イオン導電体材料を提供する前記工程が、三硫化二砒素銀材料を提供することを含む、請求項30に記載の方法。32.三硫化二砒素銀材料を提供する前記工程が、銀膜および硫化砒素層に500ナノメーター未満の波長の光を照射する工程を含む、請求項31に記載の方法。33.アノードを形成する前記工程が、銀、銅および亜鉛からなる群から選択される材料でアノードを形成することを含み、カソードを形成する前記工程が、導電材料を含むカソードを形成することを含む、請求項29に記載の方法。34.カソードを形成する前記工程が、前記アノードと平行な面にカソードを形成することを含む、請求項29に記載の方法。35.前記プログラマブルセルに強度および剛性を供与するための支持基板を提供する工程をさらに含む、請求項29に記載の方法。36.前記デンドライトの前記長さに関連した電気特性を適切な時間間隔で測定するための回路を提供する工程をさらに含む、請求項29に記載の方法。37.前記高速イオン導電体材料、前記アノード、前記カソードおよび前記デンドライトの少なくとも一部の上方に、該デンドライトの前記長さの変更を可能にしながら前記セルを損傷から保護するための層を提供する工程をさらに含む、請求項29に記載の方法。38.前記カソードと前記アノードとの間に電圧を印加し、前記デンドライトの前記長さを増加または減少させる工程を含む、請求項29に記載のセルをプログラムする方法。39.プログラマブルメタライゼーションセルであって、金属イオンが内部に配された高速イオン導電体材料で形成された本体と、該材料本体上に配置されたカソードおよびアノードとを有し、該カソードおよび該アノードが、該カソードと該アノードとの間に第1の電圧が印加されるように構成され、該第1の電圧が該カソードと該アノードとの間に印加されている間に該カソードから該アノードに向かって金属デンドライトを成長させることによって、該セルをプログラムし、該本体内に設けられた少なくとも1つのさらなる電極をさらに有し、絶縁材料が、該少なくとも1つのさらなる電極を該金属デンドライトおよび該高速イオン導電体から絶縁し、それによって、該カソード、該アノード、および該少なくとも1つのさらなる電極のいずれか2つの間で測定される電気特性が、該金属デンドライトの成長に従って変化する、セル。40.前記高速イオン導電体材料が、硫黄、セレンおよびテルルからなる群から選択されるカルコゲニドであり、前記金属イオンが、銀、銅および亜鉛からなる群から選択される金属で形成される、請求項39に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。41.前記絶縁材料が、前記金属デンドライトの成長に従って変化する前記電気特性が電気容量となるように、誘電体を含む、請求項40に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。42.前記絶縁材料が、前記金属デンドライトの成長に従って変化する前記電気特性が抵抗となるように、抵抗性材料を含む、請求項40に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。43.プログラマブルメタライゼーションセルであって、硫黄、セレンおよびテルルからなる群から選択されるカルコゲニド材料で形成された高速導電体材料で形成され、銀、銅および亜鉛からなる群から選択される金属イオンが内部に配された本体と、該材料本体上に配置されたカソードとアノードとを有し、該カソードおよび該アノードが、該カソードと該アノードとの間に第1の電圧が印加されるように形成され、該第1の電圧が該カソードと該アノードとの間に印加されている間に該カソードから該アノードに向かって金属デンドライトを成長させることによって、該セルをプログラムし、該本体内に少なくとも2つのさらなる電極をさらに有し、材料が、該少なくとも2つのさらなる電極を該金属デンドライトおよび該高速イオン導電体から絶縁し、それによって、該カソード、該アノード、および該少なくとも2つのさらなる電極のいずれか2つの間で測定される電気特性が、該金属デンドライトの成長に従って変化する、セル。44.前記絶縁材料が、前記金属デンドライトの成長に従って変化する前記電気特性が電気容量となるように、誘電体を含む、請求項43に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。45.前記絶縁材料が、前記金属デンドライトの成長に従って変化する前記電気特性が抵抗となるように、抵抗性材料を含む、請求項43に記載のプログラマブルメタライゼーションセル。II.金属デンドライトメモリ46.請求項1から9、15から28、および39から45のいずれかに記載のプログラマブルメタライゼーションセルを有する、不揮発性メモリ素子。47.請求項10から14および29から38のいずれかに記載のプログラマブルメタライゼーションセルを形成する工程を含む、不揮発性メモリ素子を形成する方法。III.プログラマブル抵抗/容量デバイス48.請求項1から9、15から28、および39から45のいずれかに記載のプログラマブルメタライゼーションセルを有する、プログラマブル抵抗素子。49.請求項10から14および29から38のいずれかに記載のプログラマブルメタライゼーションセルを形成する工程を含む、プログラマブル抵抗素子を形成する方法。50.請求項1から9、15から28、および39から45のいずれかに記載のプログラマブルメタライゼーションセルを有する、プログラマブル電気容量素子。51.請求項10から14および29から38のいずれかに記載のプログラマブルメタライゼーションセルを形成する工程を含む、プログラマブル電気容量素子を形成する方法。IV.電気光学デバイス52.光透過モードと光阻止または反射モードとの間で切り替わる光学デバイスであって、請求項1から9、15から28、および39から45のいずれかに記載のプログラマブルメタライゼーションセルを有し、電圧が印加され、前記金属デンドライトを形成する前記2つの電極が、比較的横方向に大きく、比較的横方向に大きな金属デンドライトを成長させるように機能し、前記高速イオン導電体が、いくらかの波長の光に対して透明な少なくとも1つの部分を有し、該デンドライトの形成をプログラムすることによって選択的に該高速イオン導電体の光の透過を阻止および該高速イオン導電体に光を透過させる、光学デバイス。53.光学スイッチを形成する方法であって、請求項10から14および29から38のいずれかに記載のプログラマブルメタライゼーションセルを形成することを含み、電圧が間に印加され、金属デンドライトの成長をプログラムする前記2つの電極が、比較的横方向に大きく、前記高速イオン導電体が、いくらかの波長の光に対して透明な少なくとも1つの部分を有し、それによって、デンドライト成長が選択的に制御され、該高速イオン導電体の該透明部分をブロックまたはアンブロックし、該透明部分を透過するように方向づけられた光に対して光学スイッチとして作用する、方法。V.光および短波長放射センサ54.請求項1から9、15から28、および39から45のいずれかに従って形成されるプログラマブルメタライゼーションセルを有する放射センサであって、前記高速イオン導電体が、電圧が印加されデンドライト成長をプログラムする前記2つの電極間のデンドライト成長の軸と整列する位置で、該高速イオン導電体内に形成された光および短波長放射に対して透明な部分を有し、それによって、該2つの電極間の所定印加電圧に応じる該金属デンドライトの形成または分解速度が、該高速イオン導電体の該透明部分に入射される光または放射に依存し、該プログラマブルメタライゼーションセルが、光または放射センサとして機能する、放射センサ。55.放射センサを形成する方法であって、請求項10から14および29から38のいずれかに記載のプログラマブルメタライゼーションを形成することを含み、前記高速イオン導電体が、光または短波長放射に透明な少なくとも1つの部分を有し、所定の電圧が、前記2つの電極に絶えず印加され、それによって、前記デンドライトの成長または分解速度が、入射光または入射短波長放射の強度の指標として機能する、方法。
IPC (3件):
G11C 13/00 ,  H01B 1/06 ,  H01B 1/10
FI (3件):
G11C 13/00 Z ,  H01B 1/06 A ,  H01B 1/10
引用文献:
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