特許
J-GLOBAL ID:200903078735364884

重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐欠損性を発揮する表面被覆切削工具およびその製造方法

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (3件): 富田 和夫 ,  鴨井 久太郎 ,  影山 秀一
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願2007-155122
公開番号(公開出願番号):特開2008-307615
出願日: 2007年06月12日
公開日(公表日): 2008年12月25日
要約:
【課題】重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐欠損性を発揮する表面被覆切削工具を提供する。【解決手段】基体表面に、バイポーラパルスバイアスを印加し、750〜850°Cの成膜温度で蒸着することにより、表面研磨面の法線に対して、{100}面の法線がなす傾斜角を測定して作成した傾斜角度数分布グラフにおいて、30〜40度の傾斜角区分に最高ピークが存在し、その度数合計が、全体の60%以上であり、また、表面研磨面の法線に対して、{112}面の法線がなす傾斜角を測定して作成した構成原子共有格子点分布グラフにおいて、Σ3に最高ピークが存在し、その分布割合が全体の50%以上である(Ti1-XAlX)N(X=0.4〜0.6)層からなる硬質被覆層を備えた表面被覆切削工具を形成する。【選択図】 なし
請求項(抜粋):
炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメット、または立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料で構成された工具基体の表面に、1〜10μmの平均層厚を有するTiとAlの複合窒化物層からなる硬質被覆層を蒸着形成してなる表面被覆切削工具において、 前記TiとAlの複合窒化物層は、 組成式:(Ti1-XAlX)Nで表したときに、 0.4≦X≦0.6(ただし、Xは原子比を示す)を満足し、かつ、 電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である{100}面の法線がなす傾斜角を測定し、前記測定傾斜角のうち、0〜45度の範囲内にある測定傾斜角を0.25度のピッチ毎に区分すると共に、各区分内に存在する度数を集計してなる傾斜角度数分布グラフにおいて、30〜40度の範囲内の傾斜角区分に最高ピークが存在すると共に、前記30〜40度の範囲内に存在する度数の合計が、傾斜角度数分布グラフにおける度数全体の60%以上の割合を占める傾斜角度数分布グラフを示し、 同じく、電界放出型走査電子顕微鏡を用い、表面研磨面の測定範囲内に存在する立方晶結晶格子を有する結晶粒個々に電子線を照射して、前記表面研磨面の法線に対して、前記結晶粒の結晶面である{112}面の法線がなす傾斜角を測定し、この場合前記結晶粒は、格子点にTi、Al、窒素からなる構成原子がそれぞれ存在するNaCl型面心立方晶の結晶構造を有し、この結果得られた測定傾斜角に基づいて、相互に隣接する結晶粒の界面で、前記構成原子のそれぞれが前記結晶粒相互間で1つの構成原子を共有する格子点(構成原子共有格子点)の分布を算出し、前記構成原子共有格子点間に構成原子を共有しない格子点がN個(NはNaCl型面心立方晶の結晶構造上2以上の偶数となる)存在する構成原子共有格子点形態をΣN+1で表した場合、個々のΣN+1がΣN+1全体(ただし、頻度の関係でNの上限値を28とする)に占める分布割合を示す構成原子共有格子点分布グラフにおいて、Σ3に最高ピークが存在し、かつ前記Σ3のΣN+1全体に占める分布割合が50%以上である構成原子共有格子点分布グラフを示すTiとAlの複合窒化物層、 であることを特徴とする表面被覆切削工具。
IPC (3件):
B23B 27/14 ,  C23C 14/06 ,  C23C 14/32
FI (3件):
B23B27/14 A ,  C23C14/06 L ,  C23C14/32 F
Fターム (20件):
3C046FF03 ,  3C046FF04 ,  3C046FF05 ,  3C046FF10 ,  3C046FF13 ,  3C046FF21 ,  3C046FF24 ,  3C046FF25 ,  4K029AA02 ,  4K029AA04 ,  4K029BA58 ,  4K029BC02 ,  4K029BD05 ,  4K029CA04 ,  4K029DD06 ,  4K029EA01 ,  4K029EA03 ,  4K029EA05 ,  4K029EA08 ,  4K029FA05
引用特許:
出願人引用 (6件)
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審査官引用 (4件)
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