特許
J-GLOBAL ID:200903098330463703

管腔内分岐型グラフトを形成するための方法および装置

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 藤本 博光 (外1名)
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願平8-513258
公開番号(公開出願番号):特表平10-507382
出願日: 1995年09月27日
公開日(公表日): 1998年07月21日
要約:
【要約】分枝血管の近傍において動脈瘤を通る血流を管腔内的にバイパスする方法を提供する。本方法は、分枝血管の各分枝を通してグラフトステント複合体を前進させ、グラフトステント複合体の各々の頭側ステントを動脈瘤の上方の共通血管において相互に対して整列させ、そして共通血管に整列した頭側ステントの各々を装着するステップを含んでいる。本発明はさらに非円形断面を有する伸展した血管ステントとこの方法でステントを伸展させるための装置を提供する。伸展したステントは共通身体管腔内に平行装着するためにおおむね「D」形であることが望ましい。整列辺縁が装着ステントに平行装着されるのに対して、ステント湾曲辺縁は身体管腔と噛み合う。斜めに切断された少なくとも1つの端部を有するグラフト材料の区域は、グラフト材料が止血密閉を形成するのに役立つように整列辺縁に沿って、湾曲辺縁には部分的にのみ沿って実質的にステントの近位端と遠位端との間で伸びているようにステントに取り付けることができる。本装置はさらに共通身体管腔内でステントを平行に装着するためにも使用することができる。本発明はさらに患者の体外にとどまっている装置の部分上で留置ステントの相対回転方向整列の指示を提供することによってステント整列用辺縁を回転方向に整列させるための装置を提供する。
請求項(抜粋):
[請求項1]各々が第1ステントとグラフトとを含んでいるグラフトステント複合体を分枝通路の各分枝を通して前進させるステップと;共通通路が分枝通路と直接的に液体連絡をしており、各グラフトが病的欠陥を横切る分枝通路の各分枝内へ伸びている場合の共通通路において病的欠陥の一方の側で第1ステントを相互に対して整列させるステップと;そして整列させた第1ステントの各々を共通通路内に装着するステップとを含んでおり、液体をグラフトステント複合体の各々を通って通路内に流れさせることによって病的欠陥を隔離することを特徴とする、分枝通路の近傍における病的欠陥を管腔内的に隔離するための方法。[請求項2]伸展させたときに第1ステントがかみ合う整列面を含んでおり、第1ステントを整列させるステップが整列面が相互に向かい合うように第1ステントを回転方向に方向付けるステップを含んでいる請求項1記載の方法。[請求項3]第1ステントが同時に一般的には「D」形状に装着され、「D」形に装着された各ステントが曲面と整列面とを含んでいる請求項1記載の方法。[請求項4]曲面が身体管腔にかみ合うために適応しており、整列面が整列ステントにかみ合うように適応している請求項1記載の方法。[請求項5]装着ステップが整列第1ステントを相互および共通通路の壁に対して止血的に密閉するステップを含んでいる請求項1記載の方法。[請求項6]グラフトステント複合体のグラフトの各々が第1ステントの各1個に一方の端部で取り付けられており、グラフトステント複合体の各々がさらにグラフトの他方の端部に取り付けられている第2ステントを含んでいる請求項1記載の方法。[請求項7]病的欠陥の他方の側の各分枝通路の中で第2ステントを装着するもう1つのステップを含んでいる請求項6記載の方法。[請求項8]第2ステントが自動伸展型であり、第2ステントの各々を装着するステップが第2ステントの各々を有していない位置へ1対のシースの各々を抜去するステップを含んでおり、それによって病的欠陥の他方の側の分枝通路の各々の中で第2ステントを自動伸展させることを許容する請求項7記載の方法。[請求項9]病的欠陥が動脈瘤および閉塞症の1つである請求項1記載の方法。[請求項10]分枝通路が分枝血管であり、共通通路が総血管であり、液体が血液である請求項1記載の方法。[請求項11]各々が第1ステントおよびグラフトを含んでいるグラフトステント複合体を患者の大腿および腸骨動脈系の各分枝を通して前進させるステップと;動脈瘤の片方の側での正常大動脈組織の共通領域において第1ステントを相互に対して整列させるステップと;そして整列させた各第1ステントを共通領域内に装着するステップとを含んでおり、それによって動脈瘤を排除して血液をグラフトステント複合体の各々を通って患者の血管系に流れさせることを特徴とする、患者の血管系における動脈瘤を管腔内的に排除するための方法。[請求項12]整列した第1ステントを同時に装着する請求項11記載の方法。[請求項13]大動脈瘤が患者の腸骨および大腿動脈系の1つに伸びている請求項11記載の方法。[請求項14]グラフトステント複合体のグラフトの各々が第1ステントの各1個の一方の端部に取り付けられており、さらにグラフトステント複合体の各々がグラフトの他方の端部に取り付けられている第2ステントを含んでいる請求項11記載の方法。[請求項15]さらに動脈瘤の別の側にある患者の腸骨動脈系および大腿動脈系の1つの各分枝内に第2ステントを装着するステップを含んでいる請求項14記載の方法。[請求項16]グラフトステント複合体の各々が装着用カテーテル上に取り付けられており、さらに第2ステントを有していない位置へ各装着用カテーテルを抜去するステップと;第2ステントを位置決めするための支持面を形成するために装着用カテーテルを部分的に装着するステップと;第2ステントが予め設定された場所に配置されるまで支持面を前進させることによって第2ステントを前進させるステップと;そして第2ステントの各々が装着するまでその位置を維持するステップとを含んでいる請求項15記載の方法。[請求項17]装着したステントのいずれも患者の内腸骨動脈をバイパスしないように予め設定された場所が内腸骨動脈の上方にある請求項16記載の方法。[請求項18]装着用カテーテルの各々が近位部分およびその他の部分を含んでいるシャフトを備えており、対の留置ステントの各々が各シャフトの他の部分上に支持されているときに各1対の装着用カテーテルを回転自在に支持している手段と;そして患者の身体外へ伸びているシャフトの近位部分の回転がシャフトの他の部分の対応する回転を生じさせ、支持されている1対の留置ステントの相対回転方向が近位指示手段によって指示されるように1対の留置ステントの相対回転方向を指示するために各シャフトの近位部分上の指示手段とを含んでいる、1対の留置ステントが平行に装着するように回転方向に整列させるための装置。[請求項19]近位指示手段がシャフトの各々の近位端上に少なくとも1つのマーカーを含んでいる請求項18記載の装置。[請求項20]カテーテルに対して可動式に取り付けられている部材と;カテーテルに対して軸方向に部材を可動させるための部材に連結されている遠位端を有する装着用ワイヤーと;第1の長さの複数の第1アームと;第1の長さの方が第2の長さより長い場合の第2の長さの複数の第2アームと;複数のリンクと;少なくとも2個のウイングが軸旋回的にリンクによって部材に連結されているステントのための支持面を形成するために部材を部分的に取り囲んでいる複数のウイングと;そして第1方向にある装着用ワイヤーによって部材が軸方向に動かされるときに第1アームに連結されているウイングが第2アームに連結されているウイングより外側に半径方向に移動するようにウイングの各々が第1および第2アームの1つによって剛性部分に軸旋回的に連結されている場合にカテーテル上に軸方向に取り付けられている剛性部分とを含んでおり、ステントを半径方向に非円形に伸展させるカテーテル上の前設定された場所にある装置。[請求項21]さらにウイングの移動を開始させるためにカテーテルに対して可動式に取り付けられている開始手段を含んでいる請求項20記載の装置。[請求項22]さらにカテーテルに対して開始手段を軸方向に動かすために開始手段に固定連結されている開始ワイヤーを含んでいる請求項21記載の装置。[請求項23]さらに駆動部の運動が開始手段の第1方向における軸方向運動を惹起するように開始ワイヤーに連結された駆動部を含んでいる請求項22記載の方法。[請求項24]第1アームの各々および第2アームの各々が開始手段と全く接触しない遠位部分と開始ワイヤーによって開始手段が第1方向に軸方向へ動くときに開始手段にかみ合う近位部分とを備えている請求項22記載の方法。[請求項25]開始手段が開始ワイヤーによって第1方向に軸方向に動くにつれて徐々に第1および第2アームにかみ合うように第1アームの各々および第2アームの各々の近位部分が傾斜辺縁を備えている請求項24記載の装置。[請求項26]傾斜辺縁が15°である請求項25記載の装置。[請求項27]さらにトリガー機構を含んでおり、カテーテルがその近位端でトリガー機構に回転可能に取り付けられており、トリガー機構の運動が部材にカテーテルに対して軸方向の運動を惹起するようにトリガー機構が装着用ワイヤーの近位端に連結されている請求項20記載の装置。[請求項28]装着用ワイヤーがスロット付部材を備えた近位端で終了している請求項20記載の装置。[請求項29]さらにトリガー機構を含んでおり、トリガー機構がカテーテルに対して部材の軸方向の運動を惹起するようにトリガー機構がスロット付部材にかみ合っている請求項28記載の装置。[請求項30]身体管腔内の部位に送達される間に伸展型プロテーゼを支持するための支持物と;リンク仕掛けが半径方向の外側に移動するときに伸展型プロテーゼを非円形断面に伸展させるための手段を含んでおり、前記手段が半径方向の外側に移動したときに伸展型プロテーゼを装着するために適応され、前記リンク仕掛けが伸展型プロテーゼが装着されている間に身体管腔内の持続的な液体の流れを許容する場合に半径方向に支持物を移動させるために支持物に連結されている半径方向に移動可能な機械的リンク仕掛けとを含んでいる伸展型プロテーゼと組み合わせた、身体管腔内の部位で非円形断面を有する伸展型プロテーゼを装着するための装置。[請求項31]各ステントを装着するために、カテーテルに対して可動式に取り付けられている部材と;前記部材をカテーテルに対して軸方向に可動させるための部材に連結されている遠位端を有する装着用ワイヤーと;複数の第1の長さの第1アームと;第1の長さの方が第2の長さより長い第2の長さの複数の第2アームと;複数のリンクと;少なくとも2個のウイングが軸旋回的にリンクによって部材に連結されている、ステントのための支持面を形成するために部材を部分的に取り囲んでいる複数のウイングと;そして第1方向にある装着用ワイヤーによって部材が軸方向に動かされるときに第1アームに連結されているウイングが第2アームに連結されているウイングより外側に半径方向に移動するようにウイングの各々が第1および第2アームの1つによって剛性部分に軸旋回的に連結されている場合にカテーテル上に軸方向に取り付けられている剛性部分とを含んでいる装着用ヘッドを含んでいる、共通身体管腔内に1対のステントを平行に装着するためのカテーテル上の前設定された場所にある装置。[請求項32]伸展した血管ステントが非円形断面を有している伸展した血管ステント。[請求項33]伸展した血管ステントが非円形断面に自動伸展する請求項32記載の伸展した血管ステント。[請求項34]非円形断面がおおむね「D」形状である請求項32記載の伸展した血管ステント。[請求項35]おおむね「D」形状が湾曲辺縁と整列辺縁を有しており、湾曲辺縁が身体管腔にかみ合うために適応しており、整列用辺縁が平行して伸展した血管ステントにかみ合うために適応している請求項34記載の伸展した血管ステント。[請求項36]伸展した血管ステントが近位端および遠位端を有しており、伸展した血管ステントがさらに少なくとも1つの斜めに切断された端部を有するグラフト材料の区域を有しており、グラフト材料が整列用辺縁に沿って、湾曲辺縁には部分的にのみ沿って近位端と遠位端との間に実質的に伸びているように少なくとも1つの端部が伸展した血管ステントに取り付けられている請求項35記載の伸展した血管ステント。[請求項37]グラフト材料の区域と;バルーン伸展型ステントと;そして自動伸展型ステントを含んでおり、グラフト材料の区域がバルーン伸展型ステントの一方の端部および自動伸展型ステントの他方の端部に取り付けられている、動脈瘤を止血的にバイパスするためのグラフトステント複合体。[請求項38]少なくとも1つの斜めに切断された端部を有するグラフト材料の区域と;近位端、遠位端およびそれらの間の管腔を有する管状ステントを含んでおり、グラフト材料が実質的に近位端と遠位端との間では前記ステントの1辺縁に沿っているが、グラフト材料が斜めであるために前記ステントのもう1つの辺縁に部分的にのみ沿って伸びているように前記ステントが少なくともグラフト材料の一方の端部に取り付けられているグラフトステント複合体。[請求項39]グラフト材料がもう1つの端部を有しており、グラフトステント複合体がさらに前記のもう1つの端部に取り付けられている第2の管状ステントを含んでいる請求項38記載のグラフトステント複合体。[請求項40]共通通路が分枝通路と直接液体連絡をしており、各グラフトステント複合体が第1ステント、グラフトおよび第2ステントを含んでいる場合に第1および第2グラフトステント複合体を共通通路から分枝通路の別の分枝内へ前進させるステップと;病的欠陥の一方の側の分枝通路の別の分枝に第1および第2グラフトステント複合体の各々の第1ステントを装着するステップと;病的欠陥の他方の側の共通通路において第2ステントを相互に対して整列させるステップと;共通通路において整列第2ステントを装着するステップとを含み、グラフトステント複合体の各々を通過する通路において液体が流れることによって病的欠陥を隔離することを特徴とする分枝通路の近傍において病的欠陥を管腔内的に隔離するための方法。[請求項41]第1ステントを装着するステップの前に分枝通路の別の分枝に第1ステントを位置決めする追加のステップを含んでいる請求項40記載の方法。[請求項42]位置決めのステップが各分枝通路において装着していない第1ステントの近位の位置の径以上の径にステント装着用手段を部分的に伸展させるステップと;第1ステントの近位辺縁を押して第1ステントを所定位置に前進させるように部分的に伸展した装着用ヘッドを相違する位置へ前進させるステップとを含んでいる請求項41記載の方法。[請求項43]第1ステントが自動伸展型種類であり、第1ステントを装着するステップが第1ステントに近位の位置へ取り囲んでいるシースを抜去するステップを含んでおり、それによって第1ステントを分枝通路へ露出させて自動伸展を許容する請求項40記載の方法。[請求項44]共通通路内で第2ステントを整列させるステップの前に第2ステント内でステント装着手段を平行に位置決めする追加のステップを含んでいる請求項40記載の方法。[請求項45]第2ステントを同軸的に位置決めするステップがX線透視コントロール下で実施される請求項44記載の方法。[請求項46]第2ステントを整列させるステップが各第2ステントの部分を相互に対して回転方向に整列させるステップを含んでいる請求項40記載の方法。[請求項47]装着するステップが整列第2ステントを機械的に伸展させるステップを含んでいる請求項40記載の方法。
引用特許:
出願人引用 (1件) 審査官引用 (1件)

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