抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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シリーズで第一原理計算の解説を行なって来ているが,今回は,計算機の高速化と並列化について触れた。膨大な計算量を必要とする第一原理計算では,計算機の性能に依存するだけでなく,計算アルゴリズムの開発による高速化が重要である。本稿では,いくつかの高速化に関する事例(カー・パリネロ法における高速フーリエ変換=FFTによる畳み込み,修正最急降下法およびその他)を示した。基本的には,平面波基底の数Nの三乗の計算が必要であるがNlogNまで減らすことができることを示した。次いで並列化について示した。並列化は複数の計算機に計算を分散させて処理するものであるが,第一原理計算のような複雑な計算を必要とする場合には,必ずしも十分な効果が得られないこともあることを指摘した。その中でもいくつかの並列化(OpenMP,MPI,PVM,その他)について示した。最後に道具としての電子計算機の発展について述べ,計算機の性能向上には目覚ましいものがあるが,第一原理計算で扱える原子数は依然として僅かなものであることを指摘した。