抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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宿主の防御に重要な役割を演じているToll様受容体(TLR)の負の調節の消失やTLRによる自己分子の認識は,炎症および自己免疫疾患の病因と強く関連していることが明らかになってきた。また,最近同定された細胞質性の先天性免疫センサーとTLRの間の相互作用は,免疫応答の開始に重要であることが明らかになった。本総説では,宿主防御と疾患におけるTLRの役割に関する研究による最近の進歩について概説した。最初に,細胞表面のTLRの構造とリガンドおよび核酸を認識するTLRの構造とリガンドについて解説した。次に,核酸を認識するTLRの細胞局在性について解説を加えた。また,TLRシグナル伝達におけるTIRドメインを含むアダプターについて解説した。さらに,MyD88依存的経路とTRIF依存的経路,形質細胞様樹状細胞におけるTLR7とTLR9シグナル伝達およびTLRシグナル伝達の負の調節因子について解説を加えた。また,PAMP認識における非TLR細胞性PRR,細胞表面のTLRの内在性リガンドおよび自己核酸の不適切なTLR媒介性認識について解説した。最後に,TLRに関する今後の研究について考察を加えた。