新しい細胞外ヘム結合蛋白質のニューフェリシンは神経新生を促進する

KIMURA Ikuo; NAKAYAMA Yoshiaki; KONISHI Morichika; KOBAYASHI Teruyuki; MORI Masahiro; ITO Masaki; HIRASAWA Akira; TSUJIMOTO Gozoh; OHTA Mitsuhiro; ITOH Nobuyuki; FUJIMOTO Masafumi

文献

J-GLOBAL ID：201002208137259217 整理番号：10A0237221

新しい細胞外ヘム結合蛋白質のニューフェリシンは神経新生を促進する

Neuferricin, a novel extracellular heme-binding protein, promotes neurogenesis

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資料名：
巻： 112 号： 5 ページ： 1156-1167 発行年： 2010年03月
JST資料番号： B0504B ISSN： 0022-3042 CODEN： JONRA 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：アメリカ合衆国 (USA) 言語：英語 (EN)

著者等は,既に新規ヘム結合蛋白質を同定し,ニューフェリシン(NF)と名づけた。今回,その特性を検索した。マウスのNFのmRNAは胚期に,主として脳で発現し,発育と共に増加した。出生後には,脳,心臓,副腎及び腎などに広く分布した。NFは263個のアミノ酸からなり,チトクロームb5様ヘム/ステロイド結合ドメインをもつ蛋白質であった。Neuro2a細胞からの分泌も確認された。Neuro2a細胞におけるRNA干渉による内因性NFの阻害は,細胞生存率と増殖を非常に強く促進し,細胞分化中の樹状突起伸張を抑制した。組み換えマウスNFをNeuro2a細胞に作用させると,細胞生存を抑制し,NFのRNAiの作用から救助した。結合ドメインを欠く組み換えNFには作用がなかった。初代培養のマウス神経前駆細胞では,マウスNFは神経新生を促進した。これらから著者等は,NFは脳発達の機序解明に新しい手がかりを与えると共に,NFの細胞外シグナル伝達物質としての機能を見出したと結論した。

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生物学的機能 , 中枢神経系 , 発生と分化

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